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アメリカで黒人男性が死亡した事件への抗議デモが広がるなか、トランプ大統領は先月29日、「略奪の始まりは、銃撃の始まりだ」などとソーシャルメディアに投稿し、ツイッター社がこの投稿に警告を表示しました。

一方、フェイスブックは対応はとらず、社員が大統領の投稿を適切にチェックするよう求めてストライキを起こす事態になっています。

こうした中、フェイスブックザッカーバーグCEOが5日、コメントを発表し、はじめに「私の判断によって多くの人が怒り、失望し、そして傷ついた」と述べました。

そしてザッカーバーグ氏は、人種間の平等のために戦うとしたうえで、国家による武力の行使に関する投稿などへの規制の強化を検討する考えを明らかにしました。

トランプ大統領の投稿をめぐっては、ソーシャルメディアの「スナップチャット」を運営するスナップも、暴力をあおりかねないとして、利用者へのおすすめとしてはアカウントを表示しないことを決めています。

ツイッターやスナップなどに続いて今回、フェイスブックが新たな方針を打ち出したことで、トランプ大統領がさらに反発することも予想されます。

#表現の自由

中西部ミネソタ州ミネアポリスで、先月25日、黒人のジョージ・フロイドさんが白人の警察官にひざで首を押さえつけられて死亡した事件のあと各地で抗議デモが続いていて、まもなく2週間となる週末の6日も、全米各地で大規模な抗議デモが行われました。

このうちニューヨークでは、晴れて気温が30度を超す中、市内の20か所以上で抗議デモが行われ、マンハッタンにあるユニオンスクエアには、およそ2000人が集まりました。

参加者たちは「私たちに正義を」と書かれたプラカードを掲げて、「人種差別は絶対に許さない」と声を上げたあと、ほかの抗議デモの参加者と合流して行進しました。

首都ワシントンのホワイトハウスの近くでは、これまでで最大規模となるデモが行われ、道路を埋め尽くすほど集まった人たちは「黒人の命は重要だ」と訴えて、人種差別への抗議を示しました。

また、亡くなったフロイドさんが生まれた南部ノースカロライナ州の教会では、追悼式が行われ、親交のあった参列者が、別れのことばを述べて、フロイドさんの死を悼みました。

アメリカでは、一時目立った略奪などの犯罪行為は減っていますがデモは収まる気配がなく、7日も首都ワシントンやニューヨークなど各地で行われることになっています。

首都ワシントンではこれまでで最大規模となる数万人が参加する抗議デモが行われました。

デモへの連帯を示すためにワシントン市当局によって巨大な文字で「黒人の命は重要だ」と書かれたホワイトハウス近くの通りには路上を埋め尽くすほどの人々が集まりました。

デモの参加者は差別への抗議を示して地面に片ひざをつくポーズをとったり、「正義がなければ平和はない」などと書かれたプラカードを掲げたりしながらホワイトハウスに向かって抗議の声をあげていました。

ワシントンでは、およそ5000人の州兵が動員され、市内では交通規制が敷かれるなど警戒態勢がとられていますが、これまでデモ隊との衝突は確認されていません。

デモに参加した33歳の黒人の男性は「トランプ大統領の黒人に対する理解と行動の欠如がこの国を危機にさらしています。数人の悪い警察官を逮捕するだけではなく、大規模な司法機関の改革が必要です」と話していました。

連日、アメリカ各地で続く抗議デモ、一部が過激化し、暴力や略奪が注目を集めていますが、抗議デモの多くは平和的に行われています。

参加者の大半は10代、20代の若者で、黒人への人種差別の撤廃を訴えていますが、参加者の人種は黒人に限らずさまざまです。

首都ワシントンの大学に通う白人の学生、サラ・ペレーズさん(21)もデモに参加した1人です。

「黒人の命は重要だ」という抗議デモのスローガンを支持し、参加しています。

黒人男性が死亡した事件について「あまりに恐ろしいことです。ただ、不幸にもアメリカ人の多くは驚いていません。そのことにもとても失望しています」と話しています。

しかし、デモに参加するなか、衝撃を受ける出来事がありました。

抗議デモの一部が暴徒化したことを受けて、トランプ大統領が「国内でのテロ行為だ」と非難し、必要があれば軍を派遣するという強硬姿勢を見せたのです。

サラさんは大半のデモは平和的だとしたうえでトランプ大統領アメリカ国民を相手に宣戦布告をしたのです。独裁政権のようです。アメリカの分断をあおっています」と怒りを募らせています。

ただ、サラさんはトランプ大統領をはじめとする政治家だけにこうした感情を抱いているわけではありません。

特に最近、メディアに対して不信感を強めています。

今回のデモでも暴力や略奪ばかりをことさら強調して偏った報道をしていると感じていて「大手メディアは党派に偏り、信じることはできません。アメリカ人はどの情報に頼っていいかわからず、自分の聞きたい情報にだけ耳を傾けるようになっています」と危機感を募らせています。

さらに最近、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて経験したことも、デモに向かう理由になっているといいます。

大学で学ぶかたわら、食料品店で「エッセンシャルワーカー」として働いていますが「店に入る前にマスクを着用するよう客にお願いしただけで攻撃されます。命の危険をおかしながら働いているのにどなられるのです」として、理不尽な扱いを受けたと打ち明けました。

そして「そういう扱いを受ける私の同僚の大半は黒人をはじめとしたマイノリティーの人たちです」として人種問題の根深さを訴えています。

さらに「長い間、このアメリカで起きてきたことに私たちは怒り、悲しみを抱えています。将来の不安もあります。こんな状況の中で私たちの子どもが暮らさなくていいようにしたいです」と訴えています。

このデモを通じて、アメリカに変化がもたらされると思うか尋ねると「そう信じています。変わるべきです。でも長い時間がかかるとも思います」と話していました。

デモは、イギリスやドイツなどヨーロッパ各地でも行われました。

このうちイギリスの首都ロンドンでは、6日、小雨が降る中、数千人が中心部にある議会前広場周辺に集まりました。

集まった人たちは、アメリカのデモでも使用されている「黒人の命は重要だ」とか「黒人に正義を」などのことばが書かれたプラカードを掲げるとともに、こぶしを突き上げて、抗議と連帯の意志を示しました。

参加した女性は「みんな同じ人間なのだから、すべての人は公平であるべきだ。すべての命は大切だが、今は黒人のために動かなくてはならない」と話していました。

新型コロナウイルスの影響が続く中、イギリス政府は感染防止のため大規模な集会には参加しないよう市民に呼びかけていましたが、マスクを着用して参加した人も多く、着用していない人にはマスクが配られていました。

その後、一部の人たちは、アメリカ大使館やイギリスの首相官邸前に向かい、大勢の警察官が見守る中、差別への抗議の声をあげていました。

抗議デモは、イギリスのほか、ドイツやフランスでも行われ、差別に抗議する動きがヨーロッパ各地に広がっています。

デモは6日、オーストラリアや韓国などでも行われ、参加した人たちが差別に抗議する姿勢を示しました。

オーストラリアでは6日、複数の都市で抗議のデモや集会が行われ、地元メディアによりますと、合わせて数万人が参加したということです。

このうち、南部のアデレードでは、新型コロナウイルスの感染防止対策で大規模な集会が制限されていますが、警察は「市民には、重要な問題に抗議する権利がある」として、開催を認めました。

また、東部のブリスベンでは、1万人以上が参加して集会が行われ、参加者たちが「黒人の命は重要だ」などと書かれたプラカードを掲げるとともに、オーストラリアの先住民、アボリジニの人たちに対する差別もやめるよう呼びかけました。

韓国のソウルでも6日、黒い服やマスクを身につけた数十人の人たちが集まり「人種差別に反対」とか「私たちは連帯します」などと書かれたプラカードを掲げました。

そして、参加者は差別への抗議の意志を示す、片ひざをつくポーズをいっせいにとって、亡くなったジョージ・フロイドさんに祈りをささげました。

日本でも、6日、東京 渋谷区で抗議集会が開かれたほか、7日は大阪市で行進が予定されていて、主催者側はマスクを着用するなど対策をとって参加するよう呼びかけています。

ミネソタ州での白人警官による黒人暴行死事件を受けたデモで、首都ワシントンの女性黒人市長、ムリエル・バウザー氏(民主党)が5日、ホワイトハウス北側の街路を黒人差別解消運動にちなみ「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)広場」に改称しデモへの連帯を表明したことに関し、同運動のワシントン支部「(運動を)邪魔する行動だ」と非難する声明を出した。

 「黒人の命は大切」は2013年に南部フロリダ州で起きた白人警官による黒人少年の射殺事件に抗議してソーシャルメディア上で誕生し広がった社会運動。現在全米で起きているデモも牽引している。

 バウザー氏は街路の名称変更に加え、市職員らに指示して同街路の路上に黄色いペンキで「黒人の命は大切」との巨大な文字を書き込み、トランプ大統領のデモ対応に反発する立場を強く打ち出した。

 しかし、同運動は「市長の行動は、白人のリベラル派に媚を打っているだけだ」と切り捨て、バウザー氏に「警察への予算措置を打ち切れ」と要求した。

 バウザー氏の措置はデモの現場でも「トランプ氏への痛烈なメッセージだ」と称賛の声がある一方、「逆に世論の分断をあおる」との批判も出ている。

今月4日にニューヨーク州の抗議デモの現場で、70代の男性が警察官に突き飛ばされ、大けがをした問題で、司法当局は6日、職務停止になっていた警察官2人を暴行の疑いで訴追しました。

この問題は、ニューヨーク州北部のバファロー市の中心部で4日、抗議デモの警戒に当たっていた警察官2人が、歩み寄ってきたデモに参加する75歳の白人男性を手で強く突き、男性は後頭部から倒れ、頭に大けがを負ったものです。

警察官2人は、倒れている男性の横をそのまま通り過ぎ、その一部始終を撮影した映像がソーシャルメディアなどを通じて広がり、批判の声が上がっていました。

2人は直ちに職務停止となっていましたが6日、市の司法当局は2人を暴行の疑いで訴追しました。

ニューヨーク州のクオモ知事は6日の記者会見で、「映像を見るかぎり刑事責任があると思う」という認識を示したうえで、「警察官は職務を遂行しなければならないが、乱用する権限はない」と述べて、警察に慎重な対応を求めました。

一方、警察官の間では反発が広がっていて、2人が職務停止になったあと所属部署の大半に当たる57人の警察官が職務を放棄し、警察官の組合トップも「2人は職務を遂行しただけだ」と擁護する声明を発表しました。

また、2人が出廷した裁判所前には、2人の行動を支持する警察官や市民が集まり、訴追に抗議しました。

アメリカメディアは、大けがをした男性は入院中で深刻な状態にあると伝えています。

ミネソタ州で黒人男性が死亡した事件を受けて抗議デモが全米で続く中、警察官がデモ参加者に過剰ともとれる対応をして問題になるケースが相次ぐ一方、警察官がナイフで刺されたり銃で撃たれたりするケースも報告されていて、警察の対応の在り方が改めて議論になっています。

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