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今年の米大統領選の主要候補らが遊説で使う語彙(ごい)や文法のレベルは、6〜8年生(11〜13歳に相当)の児童・生徒に相当するとの研究結果が発表された。中でも最もレベルが低かったのは、共和党の指名候補争いで首位を走る不動産王のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏だという。
研究を行ったのは、米ピッツバーグ(Pittsburgh)のカーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)言語技術研究所(Language Technologies Institute)。分析の結果、共和党のトランプ氏やテッド・クルーズ(Ted Cruz)氏、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)氏が、選挙運動が進むにつれてより簡潔な言語を使うようになったことが分かったという。
今年の大統領候補らの文法はおおむね6〜7年生レベルだったが、トランプ氏は6年生レベルをわずかに下回った。なお、言葉の使い回しがしばしばやゆされていた共和党のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領の文法はこれより低い5年生レベルだった。一方、米国で最も偉大な指導者の一人とされる共和党のアブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)大統領が使っていた文法は11年生相当だった。
語彙レベルについては、リンカーン大統領や、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)氏、ビル・クリントン(Bill Clinton)氏、ブッシュ氏ら歴代大統領とバラク・オバマ(Barack Obama)現大統領は、いずれも8年生以上だった。これに対し、今年の大統領候補らの語彙レベルは、トランプ氏の7年生からサンダース氏の10年生までの間でばらついていた。
研究に取り組んだ大学院生のエリオット・シューマッカー(Elliot Schumacher)氏によると、トランプ氏とヒラリー氏の演説は最もバリエーションに富んでおり、聴衆に合わせて発言の内容を変えることを他の候補者よりも意識していることが分かるという。