外資系トップが必須と考える「思考力」のカギとは?|外資系トップの思考力|ダイヤモンド・オンライン
「ビジネスパーソンに求められる思考力といえば、大きく三つ挙げられます。
ひとつ目は、課題を設定する力。みずからが何を課題にするか、正しく設定することが非常に重要です。二つ目は、ユニークな解を創り出す力。ビジネスというのは、どこまで行っても競合との競争ですから、相手に勝つためのユニークな解を創り出さないといけない。そして三つ目が、実行できる解を選び出す力。ビジネスの世界では、結果を出さなければ何の意味もありません。だから、実行力に対する感性がないといけない。」
(御立尚資 ボストン コンサルティング グループ)
「自分が持っている知識や経験を、どのように組み立てて、相手に投げられるか。あるいは、相手が組み立てた情報を、どうやってキャッチできるか。そこで理解が生まれ、互いの頭の中に浸透していくと、ある種のコラボレーションが生まれる。これが、僕の思うところの思考力です」
「自分がどうしたいのか。そうやって未来を考えることこそ、まさに思考力でしょう。その意思こそが会社を変える。会社の未来を変えていくんです。」
(上野金太郎 メルセデス・ベンツ日本)
「たとえば貧しい国に生まれた人たちは基本的に積極的だし、本当にいろいろなことを真剣に、本質的に考えている。日本でも戦後、大きな成功を遂げたオーナー経営者は、学歴に関係なく、とにかく本質はどこにあるのか、と常に考えて実行していたのではないでしょうか。常に本質を考えるというのが、私の考える思考力の定義です。」
(高岡浩三 ネスレ日本)
「目の前の課題から離れて、大きなトレンドや大きな仕組みをまず考えてみることは、極めて大事だと思います。会社や業界の枠にとらわれず、発想してみる。今までの延長戦上ではなく、そもそも本質って何だったんだっけ、ということを常に考えていく。」
(留目真伸 レノボ・グループ)
「思考力というのは、結びつける能力だと思っています。アカデミックに学んだ内容も、自分のチームにどう使えるか、自分事に置き直してみる。そういう意識を常に持っていたんですね。」
(西村 豊 リシュモン ジャパン)
「日本人に思考力がないとは、まったく思いません。しかし、周囲との摩擦を避けることを優先して、意見を言わないし、要求もされない。これに慣れると、だんだん物事を考えなくなっていきます。」
(麻野信弘 ダイソン)
「“本当にそうなのか” “どうしてそうなのか”
常に、この二つを問い、突き詰めていく。すると、だいたいの問題について答えは見えてきます。」
(日色 保 ジョンソン・エンド・ジョンソン)
「振り返って考えてみると、意思決定で重視した判断基準はシンプルに二つでした。「ポジティブシンキングである」ことと、「強みを活かす」ということ。うまくいったときほど、強くそこにこだわっていた。」
(熊谷昭彦 GEジャパン)
「人は誰しも、過去からの延長戦上で考えてしまう習性があります。すると、何らかの前提に縛られ、どうしても守りに入ってしまう。でも、それを取り払わないと、本質は見えてきません。過去の実績や経験、資産……そういうものを、いかに捨てられるかが問われます。どれだけオープンな姿勢で周囲の意見を聞いて、発想できるか。それができなければ、いくらデータをひっくり返してもインサイト(洞察。本質につながる気づき)は得られません。」
(平野拓也 日本マイクロソフト)
「次に何が起こるのか、想像したり予測したりしながら行動する力−−−それが、思考力だと思います。中でも特に重要なのが、何のために考えるのか、を意識することではないでしょうか。」
(三村浩一 スリーエム ジャパン)