TPPの承認を求める議案などを審議する衆議院の特別委員会は7日、安倍総理大臣も出席して質疑を行い、実質的な審議に入りました。
民進党は、政府が提出したTPP交渉の論点を記した資料のほとんどが黒塗りだったことに強く反発していて、玉木国会対策副委員長は「ここまで黒塗りの情報は見たことがない。必要な情報が出てこないのでは、本当に国益にかなう交渉だったか、判断できない」と述べ、交渉過程を含め情報を開示するよう求めました。また、特別委員会の西川委員長が出版する予定の本に、政府が交渉参加各国と結んだ守秘義務に違反する可能性が高い内容が、多く盛り込まれていると指摘するなど攻勢を強めています。
これに対し、安倍総理大臣は「交渉は妥結した結果がすべてであり、それに至る過程がすぐに表に出るようになれば、外交交渉はそもそも成立しない」と反論しました。
政府・与党は、守秘義務もあり、情報開示には限界があるとする一方、審議を通じて、TPPの内容や農業支援策などを丁寧に説明していく方針で、早くも攻防が激しくなっています。
安倍政権が“黒塗り資料”でTPP交渉を完全秘密に! 一方で担当者に内幕本を出版させ印税がっぽりの背信行為 https://t.co/nnR8plFXLB
— litera (@litera_web) 2016年4月7日