レバレッジ、ポートフォリオ、ハイリスク…知っているようで知らない言葉たち|あれか、これか ― 「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門|ダイヤモンド・オンライン
つまり、もともとの手元資金がどれだけ少なくても、負債という道具を使うことで、期待リターンはどれだけでも持ち上げることができる。
ファイナンスの世界で負債がレバレッジ(てこ)と呼ばれるのは、このような性質があるからだ。
より正確には、他人資本(負債)に対する自己資本の比率をレバレッジ倍率と呼び、「倍」の単位で表す。
手元資金(元本)100万円のとき、借金せずに1株買えばレバレッジはゼロ、負債100万円で2株買えばレバレッジ1倍、負債900万円で10株買えばレバレッジ9倍である。つまり、レバレッジの倍率が大きくなるほど、他人のお金(他人資本)を使って投資をしていることになるわけだ。
ただし、忘れてはならないことがある。レバレッジ(てこの効果)が起きるのは、リターンだけではないのだ。先ほどの図を見ればわかるとおり、レバレッジ1倍のときにはリスクは20%、3倍のときは30%という具合にリスクも持ち上げられてしまう。
これが「ハイリスク・ハイリターンの法則」の正体である。
市場が十分に効率的であれば、どのような株式にも同じことが起こり、そのリスク・リターンは1本の直線上に並ぶ。
その直線から上に逸脱したものは「割安」と判断されて価格が上がるし、下に逸脱したものは「割高」と判断されて価格が下がる。
ハイリスク・ハイリターンの法則はかくも強固なのである。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160602#1464863759
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160601#1464777926