大統領選挙に向けて民主党の指名獲得を確実にしたクリントン前国務長官は13日、中西部オハイオ州で演説し、組織の指示を受けないテロリストいわゆる「一匹オオカミ」による事件を防ぐことが「大統領としての最優先事項だ」と述べました。そして「戦争用の武器が街なかにあるべきではない」と述べて、殺傷能力の高い銃の規制などを強化すべきだと訴えました。
そのうえで、「若者などが過激な思想に染まるのを防ぐためにイスラム教徒を孤立させるのではなく、関係を強化すべきだ」と述べ、イスラム教徒の入国を禁止すべきだと主張する共和党のトランプ氏をけん制しました。
これに対し、共和党の指名獲得を確実にしているトランプ氏は東部ニューハンプシャー州で演説し、「われわれがより賢く迅速に対応しなければアメリカは崩壊してしまう」と述べ、オバマ大統領やクリントン氏を強く批判しました。そのうえで、「私が大統領になれば、アメリカや、ヨーロッパ、それにわれわれの同盟国を狙ったテロを行ったことがある地域からは、脅威が取り除かれたと分かるまでは移民の入国を停止する」と述べ、移民への対策を強化すると主張しました。
また、「クリントン氏は解決策は銃規制だと言っているが、銃規制が厳しいフランスでもイスラム過激派のテロによって多くの人が殺害された」と指摘し、銃規制は効果がないとして反対する姿勢を鮮明にしました。
アメリカ社会に衝撃を与えている今回の事件についても2人の見解は真っ向から対立していて、大統領選挙に向けて銃規制やテロ対策を巡る議論が活発になっています。
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サウジの王家、ヒラリークリントンの選挙資金の20%を負担していたhttps://t.co/J45oR0rJau
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年6月14日