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アメリカ大統領選挙に向けて開かれた共和党の党大会では、大統領候補に指名されたトランプ氏が受諾演説を行い、アメリカの国益を最優先にする姿勢を鮮明にし、テロ対策の強化などで社会や経済を立て直すとして支持を訴えました。


これに対し、来週25日から開かれる民主党の党大会で大統領候補に指名されるクリントン国務長官は22日、南部フロリダ州で演説し「トランプ氏は怒りや不安をあおるだけで何の解決策も示さなかった」と強く批判しました。そしてトランプ氏への支持を表明しなかった共和党のクルーズ上院議員を評価し「良心に従って投票しよう」と呼びかけました。


また、オバマ大統領はメキシコのペニャニエト大統領と会談したあとの共同記者会見で、「共和党の党大会では不安が強調されたが、事実に基づいていない」と反論しました。そのうえで、移民問題の解決には国境に壁を築くより、メキシコと協力することが重要だと強調し、トランプ氏の政策を批判するなど両党の間で選挙戦が活発化しています。

#米大統領選 #トランプ #ヒラリー


これはクリントン国務長官が、22日、ツイッターで発表したものです。
この中でクリントン氏は、副大統領候補にティム・ケイン上院議員を選んだと明らかにし、「わくわくする。ケイン氏はみずからの人生をほかの人たちのために戦うことにささげてきた人だ」と強調しました。


ケイン氏は58歳。南部バージニア州で知事や市長も歴任し、行政経験が豊富なベテラン政治家として知られ、スペイン語にも堪能でヒスパニック系の有権者の支持も期待できるとされています。また、ケイン氏の地元バージニア州は大統領選挙で勝敗の鍵を握る重要州の一つで、クリントン氏の勝利に向け、白人の男性や無党派層の支持を集めるねらいもあるものとみられています。


クリントン氏は23日に南部フロリダ州でケイン氏と2人そろって集会を開き、支持を訴えることにしています。


民主党では来週25日から党大会が開かれ、クリントン氏とケイン氏が党の正副大統領候補に正式に指名される予定で、野党・共和党のトランプ氏との対決となる11月の本選挙に向けて選挙戦が本格化する見通しです。


これはトランプ氏の安全保障政策を立案しているチームの一員で、元海軍中佐のジェフリー・ゴードン氏がNHKの取材に応じ明らかにしました。


それによりますと、トランプ氏は10人余りからなる安全保障チームの初めての会合を3月に開いた際、中国によるサイバー攻撃や海洋進出、それに中国との貿易不均衡の問題を取り上げ強い懸念を表明したということです。


ゴードン氏は「トランプ氏が当選すれば米中関係は大きく変わるだろう」と述べ、オバマ政権よりも厳しい立場で中国に臨む政策を協議していると明らかにしました。


一方で、トランプ氏が在日アメリカ軍の駐留経費を日本が全額負担しなければ軍を撤退させると示唆したことについて、ゴードン氏は「トランプ氏は偉大な交渉人だ。大統領に就任すれば日本の指導者とどのくらいの負担が必要か真剣な協議が行われるだろう」と述べました。


ただ、「東アジアの安定のため、日本や韓国にアメリカ軍が駐留する重要性をトランプ氏は理解している」とも述べ、日本からの撤退という議論よりも、まずは日本側が相応の負担を担う用意があるのかどうかが焦点だと指摘しました。