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ドナルド・トランプ氏の米大統領選での予想外の勝利は、米住宅市場にとって重要な瞬間だったことが後で分かるかもしれない。ノーベル経済学賞受賞者で、米エール大学教授のロバート・シラー氏がこのような見方を示した。


  シラー教授は27日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、同日発表されたS&P・コアロジック/ケース・シラー米住宅価格指数について、「われわれは転換期にあると考えられる。今日発表の数字はトランプ氏当選前の10月のものであり、今や全てが様変わりした。トランプ・ブームが到来するかもしれない」と発言した。


  米主要20都市の住宅価格指数は10月に前年同月比5.1%上昇し、堅調な上昇ペースを維持。全米ベースの価格指数は2014年半ば以来で最大の伸びとなった。


  シラー教授は、こうした傾向が続く可能性があり、加速するかもしれないとコメント。「ブームを予想しているわけではない。非常に重要な政権交代が起きたことで先行きが分からないため、現時点での予測は極めて難しい。トランプ氏の実際の政策と、それをどの程度うまく実行できるかを見守りたい」と述べた。


  シラー教授は、今年これまでの住宅ローン金利の上昇は「まだ大したことはない」とした上で、短期的に住宅価格のさらなる上昇につながるかもしれないと分析。「人々が住宅ローン金利の上昇にどのように反応するか分からない」としながらも、「今のうちに金利を確定しておきたいと人々が望むことも考えられる。それが最近の住宅販売好調の理由であり、住宅ローン金利が上昇する中でそれが続く可能性がある。これがブームをあおるかもしれないが、そうなるとは言えない」と語った。


原題:Trump Win Could Usher in Boom for U.S. Housing, Says Shiller(抜粋)