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ロシアの国営テレビは年が明ける直前の31日深夜、時差のある極東地域から順に新年恒例のプーチン大統領の国民に向けたテレビ演説を放送しました。


この中で、プーチン大統領は、「去りゆく2016年は容易ではない年だったが、直面した困難が、われわれを結束させ、前進するための巨大な可能性を引き出した」と述べました。そして、「重要なのは自分たち自身と力、祖国を信じることだ。われわれは順調に仕事をし、多くの成果を得た」として、ウクライナ情勢をめぐる欧米の制裁と原油安による経済の低迷や、シリアでの軍事作戦が続く中で、国民の団結を強調しました。


さらに国民に対して、「理解と信頼に感謝する」と述べ、世論調査で80%以上の国民がプーチン大統領を支持する結果が出ていることに謝意を示しました。


ロシアでは来年3月に大統領選挙が予定されていて、ことしはプーチン氏の立候補を視野に選挙に向けた動きが活発化するものと予想され、愛国心の向上や国民の団結がさらに強調されることになりそうです。


シリアの内戦はアサド政権の後ろ盾のロシアと、反政府勢力を支援するトルコの仲介で双方が停戦することで合意し、先月30日から停戦に入っています。


ロシアとトルコは、停戦の枠組みと和平協議の再開について支持を求める決議案を国連安保理に提出し、31日全会一致で採択されました。


アサド政権の退陣を求めて、ロシアと対立してきたアメリカは、アサド政権が停戦後も一部の地域で戦闘を続けているのではないかと懸念を示しつつも、決議案に賛成しました。


決議が採択されたことを受けて、ロシアは今後の調整は極めて複雑だとして関係国に協力を求め、和平協議を主導していく構えを見せましたが、それに対し、安保理の議長は和平協議はこれまで仲介役を務めてきた国連が主導すべきだと述べました。


シリアの内戦を自身とアサド政権に有利なかたちで終結させたいロシアを、安保理の議長がけん制したかたちで、和平協議をめぐって、今後、各国の駆け引きが続くことが予想されます。

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