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「債券王」の異名を取るビル・グロース氏が2014年に去った後、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は米債券業界に点在する資産運用会社の一つになるように見えた。だが実際には、グロース氏の後任となったダン・アイバシン氏が、めきめきと実力を現した。


  過去3−5年間に「PIMCOインカム・ファンド」ほど成績の良い債券ファンドは、米国内にほとんど存在しない。PIMCOの顧客でもあるエンジェルス・インベストメント・アドバイザーズのCIO、マイケル・ローゼン氏は「どの期間においても飛び抜けて良い、面食らうほどの成績だ」と話す。


  ブルームバーグモーニングスターのデータによると、インカム・ファンドの直近12カ月の成績はプラス10.6%で、アクティブ運用型の株式または債券ファンドでは類いを見ないペースで顧客資金が流れ込んでいる。


  インカム・ファンドの運用資産は2月末に754億ドル(約8兆6000億円)に達し、グロース氏が運用していた「PIMCOトータル・リターン」を抜くという金字塔を打ちたてた。ブルームバーグのデータによると、トータル・リターンの運用資産はグロース氏が退社してから下降線をたどり、今や742億ドル。2月にはトータル・リターンが10億ドルの純流出だった一方、インカム・ファンドは20億ドルの純流入となった。


  アイバシン氏は昨年、インカム・ファンドの共同運用担当者であるアルフレッド・ムラタ氏と共に、他の運用担当者が手を引いた領域でチャンスをものにした。サブプライム住宅ローン債権への投資拡大がその一例だ。これらは主に住宅市場が崩壊する前に発行され、償還請求に見舞われたヘッジファンドが安値処分を余儀なくされたものだ。


  両氏はまた、昨年2月の原油価格急落、英国の欧州連合(EU)離脱決定や米大統領選の後、比較的リスクの高い社債や米国外の債券を積極的に買い入れた。トランプ氏当選という意外な選挙結果で金利が急上昇し、債券価格が下落した際には長期債を買い増し、それがその後反発(利回りは低下)した。11月8日の大統領選以来のインカム・ファンドの成績はプラス2.75%と、ブルームバーグ・バークレイズ米国アグリゲート中期債指数のマイナス1.8%を大きくしのいだ。


  同ファンドの好成績はPIMCOの安定にも寄与している。資金流出入は昨年7−9月期と10−12月期に入超となり、2013年までの5000億ドル出超から盛り返した。


原題:Pimco’s New Bond Chief Is Red Hot and Luring Billions in Cash(抜粋)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160602#1464863768
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141004#1412419208
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140930#1412073687
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140929#1411988909
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140927#1411815790

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