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この裁判は、アメリカ・ロサンゼルス近郊のグレンデール市の公園に設置された、慰安婦問題を象徴する銅像について、地元の日本人などが2014年、市に撤去するよう求める訴えを起こしたものです。


原告は、銅像の設置は外交問題に市が特定の態度を表明することになり、連邦政府だけに認められる外交権限の侵害にあたると主張しましたが、地元の裁判所は、外交権限の侵害にはあたらないなどとして1審、2審とも訴えを退け、原告側は、連邦最高裁判所に上訴していました。


この裁判をめぐっては、日本政府も先月、「像の設置はアメリカ政府も支持する日韓合意の精神に反する」などとして、上訴を認めて審理を行うよう求める意見書を連邦最高裁判所に提出していましたが、連邦最高裁は27日、原告側の上訴を却下しました。


連邦最高裁は、却下の理由について説明していません。


裁判所の決定について、原告側代表の目良浩一さんは「理由が示されていないので詳しくは不明だが決定は非常に残念だ。一方で、日本政府から支援してもらったことには感謝したい。今後、裁判以外で何ができるのか検討していきたい」と話しています。


一方、グレンデール市は、「地域にとって重要な事案について裁判所が、意見を表明する市の権利を認めてくれたことをうれしく思う」とコメントしています。