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北朝鮮が今月、米国との緊張が高まる中で中国外務省からの呼び掛けを無視したことが、事情に詳しい関係者の話で明らかになった。中国指導部が北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長に対して与えられる影響力について、疑問が膨らみそうだ。


  同関係者が匿名で語ったところによると、中国の王毅外相と武大偉朝鮮半島問題特別代表は北朝鮮側の担当者との会談を要請したが、返答がなかった。これを前に、習近平国家主席はトランプ米大統領フロリダ州で会談していたという。


  トランプ政権は中国に対し、北朝鮮核兵器弾道ミサイルの開発をやめさせる強い行動をとらせようと試みてきた。北朝鮮は大半の燃料・食料調達で中国に依存しているものの、習主席は中国最高指導者の地位を得た2012年以降、金委員長と直接会談したことがない。


  中国当局者が訪朝および会談の要請をどれぐらいの頻度で行い、返答を得ないケースがどれほどあるかは不明。中国外務省にファクスで質問したが、これまでのところ返答はない。


原題:North Korea Said to Snub Chinese Diplomats as Tensions Mounted(抜粋)


――アメリカは、空母「カールビンソン」と「ロナルド・レーガン」を朝鮮半島近海に派遣するなど、着々と北朝鮮攻撃の準備に入っている。北朝鮮は、こうしたアメリカの圧力を、どう感じているのか?


「元帥様(金正恩委員長)は、『アメリカが一戦交えるというなら、やってやろうじゃないか』というお気持ちだ。また国民は、アメリカの空母がどうしたとか、トランプが何と言ったとかいうニュースは知らない。


元帥様が、首領様(金日成主席)や将軍様金正日総書記)と決定的に異なるのは、アメリカを恐れないことだ。首領様は朝鮮戦争(1950年〜1953年)を経験されていて、『アメリカとだけは戦争してはならない』と言っておられた。将軍様も、アメリカ軍を恐れていて、日中は努めて車での移動を避けたし、イラク戦争(2003年)の時は40日間も、地下の防空壕で生活された。


それが元帥様は、まったくアメリカ軍を恐れていない。だから4月13日も15日も、平気で日中、外に出て活動された。周囲が『アメリカ軍の空爆に遭うかもしれません』と諫めても、意に介さないのだ。だから、元帥様はあくまでも『核開発と経済建設』という並進政策を進めていくおつもりだ」

――だが、もし4月25日前後に核実験を強行したなら、トランプ大統領が黙っていないのではないか。アメリカが、咸鏡北道吉州郡豊渓里(プンゲリ)にある核実験施設を空爆した場合、どうするのか?


「そうなったら、朝鮮人民軍が『ソウル火の海作戦』を敢行する。すなわち、ソウルに向けてミサイルを1、2発ブチ込む。それで南の傀儡(韓国)はパニックに陥り、わが国に手出しができなくなるだろう。現在、南の傀儡には大統領さえ不在なのだから、何ができるかということだ。


元帥様は4月14日、『朝鮮人民軍最高司令官命令136号』を下達された。そこには、『祖国統一を目指した戦闘準備を一日も早く完成させ、社会主義強国建設の突破口を前面で押し開き、偉大なる金日成同志と偉大なる金正日同志の愛国の念願、強国の念願を、現実に花開かせなければならない』と記されている。敵の先制攻撃があれば、われわれは絶対に黙っていない」

習近平: トランプ政権としては、金正恩政権の転覆を目論んでいるのか? もしくは朝鮮という国家の崩壊を目指しているのか?


トランプ: われわれの目的は、北朝鮮に危険な核とミサイルの開発を止めさせることだ。金正恩が止めるというなら、レジームを存続させるし、あくまでも止めないというのなら、止める政権に代わってもらうことになるかもしれない。


また、北朝鮮という国家を崩壊させることまでは考えていない。

最悪のシナリオは、前述の幹部の証言通り、北朝鮮が25日前後に核実験を強行する。それに対して怒ったトランプ大統領が、核実験場の豊渓里を空爆する。今度はそれに怒った金正恩委員長が、ソウルに向けてミサイルを撃つ。そして朝鮮半島で全面戦争勃発――。


このシナリオを防ぐには、二つの方法しかない。一つは、25日前後までに中国が北朝鮮を説得して、核実験を止めさせることである。


だが、中国がどうやって北朝鮮を説得するというのか。原油・食糧・化学肥料のいわゆる「3大友好援助」をストップさせたからといって、北朝鮮が一週間で干上がってしまうものではない。中国の銀行取引のストップなどの金融制裁も同様だ。かつ、こうした措置に出たら、いまは南方を向いているミサイルが北方を向き出すかもしれない。「北京を火の海にしてやる」などとも言いかねない国なのだ。


というわけで中国は、一ヵ国では手に負えなくなってきて、4月14日、ロシアにSOSを出した。王毅外相がラブロフ外相と電話会談を行って、善後策を話し合ったのである。

北朝鮮有事を防ぐもう一つの方法は、北朝鮮が6度目の核実験を強行したとしても、トランプ政権がいったん、大人の対応を見せることである。


たとえば、「国連安保理の決議を待って、強力な制裁ができなかった場合は、アメリカが単独で軍事行動に踏み切る」などと言って、中国や北朝鮮に時間を与えるのである。


そうなれば、恐らく北朝鮮の李洙墉副委員長が、訪中することになるだろう。李洙墉副委員長は、駐スイス大使を長年務め、金正恩委員長のスイス留学時代の「父親役」を務めてきた。金正恩時代になってからは外相に就任し、昨年5月の朝鮮労働党大会で、党中央委員会の9人の副委員長の一人に名を連ねた。そして、先週4月11日に開かれた最高人民会議では、19年ぶりに復活した外交委員会の委員長に就任した。


このように李洙墉副委員長は、間違いなく、金正恩時代の外交分野における最大のキーパーソンである。もしかしたら突然、外交委員会なるものを復活させたのは、訪中時に李洙墉副委員長の「格」を上げるためなのかもしれない。


ロシアの国営テレビは北朝鮮を巡る危機で世界を戦争へと駆り立てる恐れのある予想不可能な人物は北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長でなく、トランプ米大統領だと指摘した。


  ロシア政府の代弁者的存在であるテレビキャスターのドミトリー・キセリョフ氏は16日のトークショーで、最も危険なのはトランプ大統領だと発言。わずか数週間前までは、ロシア当局者や政府の政治宣伝の一翼を担う人たちは、トランプ大統領こそ世界が求めるリーダーだともてはやしていた。


  ロシア当局者は公式の場ではそれほど手厳しくない。ラブロフ外相は17日、北朝鮮への単独の武力行使を回避するよう訴え、実行した場合は「非常にリスクが高い行動過程」になるだろうと警告。さらに、北朝鮮弾道ミサイル試射による「瀬戸際政策」は国連安保理決議違反だとロシアは非難するが、だからといって国際法違反を正当化しないとし、「シリアでみられたような単独行動が起こらないことを私は強く望む」と語った。


原題:Putin’s TV Says Trump More Dangerous Than N. Korea’s Kim (1)(抜粋)