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ホワイトハウスのサンダース副報道官は21日、記者会見で、スパイサー報道官の辞任を発表し「スパイサー報道官が政権と国民のため働いたことに感謝している」とするトランプ大統領の声明を読み上げました。スパイサー報道官は来月まで政権にとどまるということですが、新しい報道官にはサンダース副報道官が昇格することも発表されました。


アメリカメディアによりますと、スパイサー報道官はトランプ大統領が広報戦略を統括する広報部長に投資会社創業者のスカラムッチ氏を起用することを決めたことについて、「重大な間違いだ」と反発し辞任を申し出たということです。これに対しトランプ大統領は慰留したもののスパイサー報道官は応じなかったとされています。


一方で、トランプ大統領はロシアとの関係をめぐる疑惑などで批判的な報道が続く中、スパイサー報道官のメディア対応に不満を募らせ、交代させることを検討しているとも伝えられていました。


政権発足から半年で報道官が辞任するという異例の事態で、政権内の亀裂が露呈し混迷が深まっています。

トランプ政権発足からこの半年間、ホワイトハウスの報道官を務めてきたショーン・スパイサー氏は、議会下院の予算委員会ブッシュ政権アメリカ通商代表部で広報の仕事にあたるなど、長年、議会や共和党政権でメディア対応や広報戦略を担ってきました。


2011年からは共和党全国委員会の広報責任者を務め、大統領選挙に向けて共和党の候補者選びが本格化する前のおととし(2015年)には、メキシコからの不法移民を非難したトランプ氏に対して批判的な発言をしたこともありました。しかし去年12月にトランプ次期大統領がホワイトハウスの報道官としてスパイサー氏を抜てきし、政権発足後は、連日トランプ大統領のいわば代弁者としてメディアに登場してきました。


トランプ大統領アメリカの主要メディアを「フェイクニュース」などと攻撃する中、スパイサー報道官も主要メディアとの対立が目立ち、ことし2月にはトランプ大統領に批判的なCNNテレビなどを取材の場から閉め出したこともあり問題となりました。


一方、スパイサー報道官の記者会見での対応ぶりをめぐって、トランプ大統領が政権発足から1か月後に早くも不満を募らせていると報じられるなど、これまでたびたびスパイサー報道官を含む広報担当チームの人事刷新の可能性が伝えられてきました。


またスパイサー報道官が行ってきたホワイトハウスでの定例の記者会見は、最近テレビカメラでの撮影や生中継が認められないケースが増え、メディアからは批判が高まっていました。さらにスパイサー報道官自身のメディアへの登場も少なくなり、最近では代わりにサンダース副報道官が記者会見やメディア対応にあたることが増えていました。


アメリカ国防総省は21日に声明を発表し、テロとの戦いを進めるパキスタン政府を財政的に支援するため、年内に予定していた5000万ドル(日本円でおよそ55億6000万円)に上る資金の供与を取りやめたと発表しました。


その理由としては、パキスタン北西部を拠点にするイスラム過激派組織の「ハッカーニ・グループ」に対するパキスタン政府の軍事作戦が不十分だと指摘しています。


ハッカーニ・グループ」は、隣国アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンの一派で、パキスタンから国境を越えてアフガニスタンでテロを繰り返していて、アメリカとアフガニスタンの両政府はパキスタン政府に対し「ハッカーニ・グループ」への軍事作戦を強化するよう求めてきました。


今回、資金の供与を取りやめたのは今年度分の支援金9億ドルのうちの未払い分で、アメリカ国防総省は来年度分の支援金9億ドルについても「パキスタン政府の今後の対応を見極めていく」としています。