イラク首相 IS支配の北部地域を奪還したと宣言 #nhk_news https://t.co/i8kWmoclk0
— NHKニュース (@nhk_news) 2017年8月31日
イラク軍は、過激派組織IS=イスラミックステートが最大の拠点としてきたイラク第2の都市モスルをことし7月に解放したあと、先月20日には70キロ離れた要衝の町、タルアファルの奪還作戦に乗り出しました。
ISはタルアファルから撤退して近郊の町で抵抗を続けていましたが、イラクのアバディ首相は31日、モスルやタルアファルを含む地域一帯を奪還したと宣言しました。
そのうえで、アバディ首相は「ISの戦闘員を逃がさず、断固たる姿勢で臨んだ。イラクのすべての場所からISを一掃する作戦を続けていく」と決意を示しました。
ISは、短期間でタルアファルを中心とした地域を失い弱体化が鮮明になった形ですが、依然として隣国シリアとの国境沿いなどを支配下に置き、国境を自由に行き来していて、ISの壊滅に向けては関係国が連携できるかが課題になります。
イラク軍が過激派組織IS=イスラミックステートが支配してきたタルアファルを含む北部の地域を奪還したと宣言したことについて、有志連合を主導するアメリカ軍は、31日に声明を出し「モスルの歴史的な解放に続いて速やかで決定的な勝利だ」と歓迎しました。
そのうえで、有志連合としては、イラク軍に対し、装備の提供や兵士の訓練、そして軍事的な助言などを行い、ISに対する掃討作戦を引き続き、全面的に支援していくとしています。
IS指導者 バグダディ容疑者は生存か 米軍司令官 #nhk_news https://t.co/N6JsS8KXez
— NHKニュース (@nhk_news) 2017年9月1日
過激派組織ISのバグダディ容疑者をめぐっては、ことし6月、ロシア国防省が空爆で殺害した可能性があると発表し、シリア内戦の情報を集めている人権団体もすでに死亡しているという見解を示しましたが、アメリカ軍は確認できないとするなど情報は錯そうしています。
有志連合を主導するアメリカ軍のタウンゼンド司令官は31日、記者会見で「まだ生きていることを示す情報がいくつかある。私はバグダディ容疑者が死亡しているとは思わない」と述べました。そして、その潜伏場所について、イラク最大の拠点だったモスルやISが首都と位置づけるシリアのラッカではないとの考えを示したうえで、「ISの最後の聖域である国境地帯のどこかにいると思う」と述べ、シリアとイラクにまたがる国境地帯で生存している可能性があるという見方を示しました。
ISはことし7月にモスルを奪還されたのに続いて、先月31日までにイラク北部の支配地域を奪われ弱体化が鮮明になっていますが、依然としてシリアとの国境地帯を支配下に置いていて、掃討には時間がかかるものと見られます。