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イランはおととし核開発をめぐる問題で欧米などと合意しましたが、アメリカのトランプ大統領は19日の国連演説で、核合意の破棄も含めて対応していく考えを示すなど、イランに対して強硬な姿勢を強めています。


こうした中、イランのロウハニ大統領が20日、国連総会で演説しました。この中でロウハニ大統領は、「イランが最初に核合意を破ることはない」と述べる一方、「ほかの国が合意に反した場合には、断固とした措置を取る。合意が政治の世界に入ったばかりの『ごろつき者』によって破壊されれば、非常に残念なことだ」と述べ、核合意への批判を繰り返すトランプ政権を強くけん制しました。


ロウハニ大統領は、今回の国連総会で、フランスのマクロン大統領と会談してイランの立場に理解を求めるなど、活発な外交を展開していて、国際社会との連携を深めることでトランプ政権に対抗していく構えです。


演説後に記者会見したロウハニ大統領は、多くの国がイランの立場を支持しているとしたうえで、「年月をかけた合意を破棄するのであれば、世界のどの国もアメリカと交渉しなくなるだろう」と述べ、アメリカに合意にとどまるよう呼びかけました。


国連総会に合わせてニューヨークに滞在しているトランプ大統領は20日、記者団からイラン核合意を破棄するかどうか問われた際、「決めた」と繰り返し述べました。一方でどのような決断をしたのかは明らかにしませんでした。


イラン核合意は、イランの核開発をめぐって、おととしオバマ前政権がヨーロッパなどの各国とイランとの間で結びましたが、トランプ大統領は否定的な立場で、19日の国連総会の演説でも「最悪で最も一方的な取り引きの1つで、アメリカにとって恥だ」と強く非難していました。


しかし核合意に対するトランプ政権の対応をめぐっては、フランスのマクロン大統領も国連総会で「破棄は重大な過ちだ」と演説するなど、ヨーロッパ各国は懸念を強めており、仮にトランプ大統領が一方的に破棄すると表明した場合、大きな波紋を広げることになるだけに、どのような決断をしたのか、注目が集まっています。


ニューヨークの国連本部では20日、国連総会に合わせて、おととし結ばれたイランの核開発をめぐる合意について閣僚級の会合が非公開で行われ、アメリカのティラーソン国務長官やイランのザリーフ外相など関係国の代表が出席しました。


会合のあと、EU=ヨーロッパ連合で外交と安全保障を担当するモゲリーニ上級代表は記者団に対し、「核合意は順守されている」と強調しました。


一方、アメリカのティラーソン国務長官は記者会見で、「合意に達した関係国の期待が順守されているとは言い難い」と述べて核合意に否定的な姿勢を示し、核合意の維持を求めるほかの国との立場の隔たりは埋まらなかったと見られます。


核合意をめぐっては、トランプ大統領がイランへの対決姿勢を鮮明にする中、破棄を検討しているとも伝えられていて、仮にアメリカが核合意を一方的に破棄すると表明した場合、大きな波紋を広げることになるだけに、トランプ大統領の判断の行方に注目が集まっています。