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日銀は、21日までの2日間、金融政策決定会合を開き、国内外の景気や物価の動向などについて議論しました。
その結果、2%の物価上昇率の実現に向けて、「短期金利」と「長期金利」に誘導目標を設けた今の大規模な金融緩和策を維持することを賛成多数で決めました。


このうち、短期金利は、去年、導入したマイナス金利政策を維持し、日銀が金融機関から預かる当座預金の一部に適用する金利をマイナス0.1%で据え置きます。


また、長期金利は、償還までの期間が10年の国債の利回りが0%程度で推移するよう、国債の残高が年間でおよそ80兆円増えるペースをめどに買い入れます。


国内の景気については、「緩やかに拡大している」という判断を据え置きました。日銀は大規模な金融緩和で市場に大量の資金を供給し、物価を押し上げようとしていますが、目安となる消費者物価指数の上昇率は直近で0.5%にとどまり、2%の物価目標の実現はほど遠いのが現状です。


一方、アメリカやヨーロッパでは2008年のリーマンショック以降に導入した異例の量的緩和策を転換し金融政策を正常化させる動きが進んでいて、大規模な金融緩和の継続を迫られる日本との方向性の違いが一段と鮮明になっています。

リーマンショック以降、世界的に進められてきた大規模な金融緩和をめぐって、アメリカやヨーロッパでは金融政策を転換して正常化に向かう動きが相次いでいて、大規模な金融緩和の継続を迫られている日本との方向性の違いが一段と鮮明になっています。


アメリカのFRB連邦準備制度理事会は、堅調な経済状況を背景におととし12月、2008年のリーマンショック以降続けてきた異例のゼロ金利政策を解除して利上げを始め、その後も、3回にわたって追加の利上げを行っています。そして、今月20日までの2日間開いた金融政策を決める会合では、市場に大量の資金を供給する量的緩和策で膨らんだFRBの資産規模を来月から段階的に縮小していくことを決めました。さらに、今後の政策金利の見通しについて景気の緩やかな拡大が続くとして、年内にあと1回、来年は3回、利上げを行うということし6月の段階の想定を維持しました。


また、カナダの中央銀行は国内経済が堅調だとしてことし7月、およそ7年ぶりとなる政策金利の引き上げを決めました。さらに、ヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁は今月7日、焦点となっている金融緩和の縮小について、来月の理事会で判断する考えを明らかにしています。


これに対し、日銀は、国内の景気は緩やかに拡大しているものの目標とする2%の物価目標の達成はなお、ほど遠いとして、大規模な金融緩和を続けていくとしています。その結果、欧米の中央銀行で異例の緩和政策から脱しようという動きが相次ぐ中、日銀は、金融政策の正常化に向けたいわゆる“出口政策”の道筋を示すことができておらず、政策の方向性の違いが一段と鮮明になっています。

#リフレ#アベノミクス