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ハリリ氏は、今月4日暗殺されるおそれがあるとして、訪問先のサウジアラビアで、突然辞意を表明し、その後フランスやエジプトなどに立ち寄ったあと、21日深夜レバノンに帰国しました。


そして22日、アウン大統領とともに首都ベイルートで行われた独立記念日の式典に出席し、続いて大統領と会談して、みずからの辞任問題について協議しました。


会談のあと、ハリリ首相は記者会見し、アウン大統領の説得を受けて国内の各派と対話を続けるため辞任を見送り、首相職にとどまることを明らかにしました。ハリリ氏は、これまでサウジアラビアの支援を受けてきましたが、今回は、そのサウジアラビアがハリリ氏に辞任を迫ったという見方が広がっています。


サウジアラビアは、地域の覇権をめぐってイランとの対立を深めており、ハリリ氏が、イランと連携する国内のイスラムシーア派組織ヒズボラに融和的な姿勢を見せたことに、不満を募らせていたと指摘されています。


ハリリ氏が辞任を見送ったことで、レバノンの政治の空白は避けられましたが、レバノンの政治が、周辺国や地域の大国の思惑に左右されやすい不安定な状況にあることが、改めて浮き彫りになりました。

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