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ホワイトハウスによりますと、24日、首都ワシントンにあるオバマ前大統領の自宅や、ニューヨーク近郊にあるクリントン元大統領の自宅などに宛てられた不審な郵便物が届いているのを大統領や大統領経験者を警備するシークレットサービスが見つけました。

現地のメディアは、届いたのは爆発物と見られると伝えています。

またニューヨークでは、トランプ大統領に批判的なCNNテレビの支局があるビルに爆発物と白い粉が入った小包が郵送されたということです。

アメリカでは22日にも、オバマ前大統領などへの多額の寄付によって、民主党を支援してきた投資家、ジョージ・ソロス氏の自宅で爆発物が見つかっています。

トランプ政権への審判ともされる中間選挙まで10日余りとなる中、民主党の関係者や、政権に批判的なメディアへの脅迫の可能性もあるとしてFBIなどが捜査を進めています。

クリントン国務長官は24日、中間選挙の応援のため訪れている南部フロリダ州で演説し、冒頭で「不審物はシークレットサービスが自宅に届くはるか前に見つけてくれたので、私たちは大丈夫です。彼らをきょうほどありがたいと思ったことはありません」と述べました。

そして「いまは悩ましい時代で、深い分断の時代だと思いませんか。われわれはこの国を1つにするため、全力を尽くすべきです」と述べ、こうした事態が起こる背景には、アメリカ社会における分断や政治的な対立があるのではないかという考えをにじませました。

ニューヨーク中心部にある、CNNテレビの支局が入るビルでも、24日午前10時ごろ、不審な郵便物が見つかりました。

中身はパイプ爆弾のような爆発物で、白い粉が入った封筒とともに小包に入っていたということです。

ニューヨーク市警は周辺を立ち入り禁止にしたうえで、爆発物処理チームが特殊な車両で爆発物を処理し、見つかってからおよそ2時間後、安全を確認したと発表しました。

爆発物や白い粉は、FBI連邦捜査局の研究所に送られ、捜査当局は背景などについて調べています。

CNNテレビは不審な郵便物が見つかったあと、ビルの内部にいる人々に避難を呼びかける音声が鳴り響いている様子や、関係者が外に避難する様子を生中継で伝えていました。

CNNが入るビルには、高級スーパーやファッションブランドの店舗なども入っており、避難する人たちなどで辺りは一時、騒然としました。

ビルから避難した女性は「何があったのか分かりませんでしたが、爆弾と聞き、怖いと思いました。同じようなことがまた起こるかもしれず、不安です」などと話していました。

現場で記者会見したニューヨーク市のデブラシオ市長は「暴力で言論の自由や、国のリーダーたちを攻撃するテロ行為だ」と述べたうえで、「憎しみに満ちた雰囲気によって暴力が引き起こされている」として、すべての政治家などに対し、メディアへの攻撃をやめ、意見が異なる場合でも過激な言動を慎むよう求めました。

オバマ前大統領などに宛てた不審な郵便物が見つかったことについて、アメリカのトランプ大統領は24日、ホワイトハウスで「アメリカ政府は総力を挙げて捜査を進めていて今後、どのような努力も惜しまない。こうした政治的な脅迫は、アメリカでは成功しないということを明確にしなければならない。非常に残念で怒りを感じており、真相は必ず究明されるだろう」と述べました。

オバマ前大統領などに宛てた不審な郵便物が見つかったことについて、野党・民主党の上院トップ、シューマー院内総務と下院トップのペロシ院内総務は、共同で声明を出しました。

声明では「トランプ大統領はこれまで何度も暴力を容認するような言動でアメリカの分断を深めてきた。トランプ大統領がみずからの言動を改めることがなければ、この事件について何を言っても説得力を持たないだろう」として、これまでのトランプ大統領の言動を非難しました。

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