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アメリカでは本来は鎮痛剤として使われる「オピオイド」と呼ばれる薬物などを乱用して、中毒になる人があとをたたず、社会問題となっています。


トランプ大統領は薬物中毒が深刻化している東部ニューハンプシャー州で19日、演説し、「アメリカではオピオイドの過剰摂取などで1日当たり116人が亡くなっている」と危機感を示しました。


そのうえで「密売人の中には人を死に至らしめて30日間しか刑務所に入らない者もいる。われわれは厳しく臨まなければならない。そしてその厳しさには死刑も含む」と述べ、薬物の密売人には死刑を含む厳罰で臨むよう、取り組む考えを示しました。


薬物中毒による死亡はトランプ大統領の支持基盤である白人労働者層の間で増えていて、トランプ大統領としては、薬物中毒対策を強化することで、支持をつなぎとめたい狙いもあるとみられます。


トランプ大統領は19日、ベネズエラのマドゥーロ政権が独裁を続け、国内の人道危機が広がっているとして、追加の制裁を科す大統領令に署名しました。


この中では、ベネズエラ政府が発行する独自の仮想通貨をアメリカ人が使用することやアメリカ国内で流通させることを禁じるとしています。


アメリカの制裁などの影響で深刻な経済危機に陥っているマドゥーロ政権は、ことしに入ってから世界有数の埋蔵量を誇る原油を担保に、独自の仮想通貨「ペトロ」の発行を開始しています。


トランプ政権は、マドゥーロ政権について独裁的だと非難し、これまで相次いで経済制裁を科しています。


今回の措置は、マドゥーロ政権が仮想通貨を使って外貨を調達し制裁を回避しようとする動きを阻む狙いがあり、トランプ政権による圧力は一段と強まっています。