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南米のベネズエラでは、反米を掲げてロシアや中国の支持を受けるマドゥーロ大統領と、暫定大統領への就任を宣言し欧米の支持を受けるグアイド国会議長が対立し、混乱が広がっています。

トランプ大統領は27日、ホワイトハウスでグアイド国会議長の妻のファビアナ夫人と会談し、「アメリカはベネズエラやグアイド氏と共にある」と述べて、グアイド国会議長を支持する立場を改めて強調しました。

ベネズエラには今月23日に兵士を乗せたロシアの航空機が相次いで到着したと伝えられるなど、マドゥーロ大統領を支持するロシアが軍を派遣しているという見方が強まっています。

トランプ大統領は、ロシアの関与について記者団に問われると、「ロシアは出て行かなければならない」と述べて、けん制しました。

そのうえで「すべての選択肢がある」と述べ、アメリカ軍による軍事的な介入も排除しない方針を改めて示しました。

アメリカとしては、マドゥーロ大統領への圧力を強めて退陣に追い込みたい考えですが、ベネズエラ情勢への対応をめぐってアメリカとロシアの間の溝が一層深まる可能性も出てきています。

ベネズエラでは、反米の立場を取り独裁を続けるマドゥーロ大統領をロシアや中国が支持する一方、暫定大統領への就任を宣言したグアイド国会議長をアメリカが支援し、国際社会を巻き込んで混乱が広がっています。

ベネズエラでは、今週に入り、マドゥーロ大統領の支持者がグアイド氏の支持者の車やグアイド氏が議長を務める議会の建物に投石する事件が相次いでいます。

グアイド氏によりますと、警察はマドゥーロ政権が掌握していて、反政府側への一連の暴力を静観しているということです。

こうした中、グアイド氏は、今月30日に国内30か所で「自由のための作戦」と名付けた大規模な反政府デモを行うことを27日、発表しました。

アメリカはマドゥーロ政権に対して次々に経済制裁を発表するなど圧力を強めていますが、国内では依然としてマドゥーロ大統領が治安権限などを掌握しており、グアイド氏としては、大規模なデモで事態を打開したいねらいもあるとみられます。

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