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アメリカ太平洋軍の新しい司令官に指名されたデービッドソン大将は、17日、議会上院の公聴会に出席しました。


デービッドソン大将は、提出した書面の証言で、「中国は、アメリカに防衛の手段がない超音速のミサイルなど、最新の兵器システムの獲得に動いていて、アメリカ軍は今後、一段と危険な状況に陥る」と指摘しました。


そのうえで、「中国との将来的な戦いにアメリカが勝利する保証はない」として、強い危機感をあらわにし、アジア太平洋地域にアメリカ軍の部隊を増強させる必要性を強調しました。さらに、アジア太平洋地域には、監視や偵察の装備が、必要とする能力の4分の1しかないと訴え、中国に対抗するためにはアメリカ軍の兵器や装備の更新を急ぐべきだという考えを示しました。


また、デービッドソン大将は、中国が人工島を造成した南シナ海について、「中国は、前方展開する基地を完成させたようで、今や南シナ海を支配する能力がある」という見方を示し、これに対抗して、アメリカ軍が南シナ海での活動を続ける重要性を強調しました。


アメリカ国防総省ミサイル防衛局のグリーブス局長は、17日、議会上院の公聴会に出席し、中国やロシアが開発を進めている超音速を上回る極超音速ミサイルについて、「低い高度で飛び、弾道ミサイルと違って軌道の変更が可能で予測不能だ。極めて大きな脅威だ」と述べ、警戒感を示しました。


そのうえで「極超音速ミサイルを追跡できなければ撃ち落とすことができない。まずは宇宙配備型のセンサーを導入することが不可欠だ」と述べ、対策を急ぐべきだという考えを示しました。


ミサイル防衛局は、北朝鮮などの弾道ミサイルを撃ち落とすために、日本やハワイなどに弾道ミサイルを探知・追跡するレーダーなどのセンサーを配備し、ミサイル防衛システムを構築しています。


しかし、極超音速ミサイルについては既存のセンサーでは捉えられず、ミサイル防衛システムが突破されるおそれが高いと見られていて、大きな課題となっています。