国名でギリシャと対立のマケドニア「北マケドニア」変更で合意 #nhk_news https://t.co/NmC3sbEWo8
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年6月12日
旧ユーゴスラビアから独立したマケドニアの国名をめぐっては、隣国のギリシャが、かつてこの地域で栄えた古代マケドニア王国に由来する名称だとして変更を求め、20年以上にわたって対立が続いてきました。
しかし去年、マケドニアに親欧米政権が誕生したのをきっかけに、両国政府が新しい名称での合意を目指して交渉を重ね、12日、「北マケドニア共和国」という国名で合意したと発表しました。
ギリシャのチプラス首相は、マケドニア政府が憲法を改正して国名を変更すれば、マケドニアのEU=ヨーロッパ連合やNATO=北大西洋条約機構への加盟を後押しすると表明しました。
一方、マケドニアのザエフ首相は「経済発展と、よりよき市民の生活のため、決断するときが来た」と述べて、国の将来のためにも、ギリシャとの対立の火種だった国名問題を今こそ解決すべきだと強調しました。
ただ、ギリシャ国内には「マケドニア」が付いた国名は一切認められないと反発が強まっているほか、マケドニアは、国民投票を行うとしているため、新たな国名が受け入れられるかは不透明で、両国政府とも、国内で合意への支持を取りつけられるかが焦点となります。
マケドニアは、EU=ヨーロッパ連合とNATO=北大西洋条約機構への加盟を強く望んできましたが、国名をめぐって対立するギリシャが反対してきました。
今回の合意について、EUのトゥスク大統領は12日、ツイッターに、「両国の首相を祝福する。あなたたちは不可能なことも可能になると示してくれた」と投稿し、歓迎しました。
またEUで外交を担当するモゲリーニ上級代表は声明で、「歴史的な合意だ」と歓迎したうえで、「これによってマケドニアのEUへの加盟交渉の開始を各国が支持してくれることを待ち望んでいる」と期待を示しました。
またNATOのストルテンベルグ事務総長も声明を発表し、「両国が合意の国内手続きを完了すればマケドニアのNATO加盟への道筋となり、西バルカンの平和と安定にもつながる」として、両国の合意を歓迎しました。