「北マケドニア」に国名変更 NATO・EU加盟前進へ #nhk_news https://t.co/uacXdc58AH
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年1月11日
マケドニアは1991年、旧ユーゴスラビアから「マケドニア共和国」として独立しましたが、隣国ギリシャはマケドニアという名称は自分たちの歴史を象徴する地名だと反発し、20年以上、対立してきました。
マケドニアがNATOとEUに加盟しようとした際にも、ギリシャはこれに反対してきたため、加盟を目指すマケドニアの首相は去年6月、対立の解消に向け国名を「北マケドニア共和国」に変えることでギリシャ側と合意しました。
これを受けて11日、議会で国名を変えるための憲法改正案の採決が行われ、120人の議員の3分の2を超える81人の賛成で可決されました。
ディミトロフ外相は「国の発展のために不可欠な決定で歴史的な瞬間だ」と述べ、ギリシャの反対で進んでこなかったNATOとEUへの加盟に向けた前進だと強調しました。
旧ユーゴスラビアの国々をめぐっては、この数年、ロシアの影響力が高まっていると指摘されていて、マケドニアのNATOやEUへの加盟が実現すれば、この地域でのヨーロッパ各国とロシアの力関係にも影響を与えるとみられています。
ザエフ首相率いるマケドニアの与党は、国名変更に反対していた野党議員の一部を賛成に転じさせることで、憲法改正案の可決にこぎ着けました。
しかしその際、野党議員のうち職権乱用などの罪に問われていた議員に事実上の恩赦を与えるために刑法の改正まで強行するなど、なりふりかまわない施策をとったため、市民から批判の声も上がっています。
それでも与党が国名変更にこだわる背景には、マケドニアの貧しさがあります。
独立から27年がたったものの、国民の平均年収は日本円で60万円余りとEU=ヨーロッパ連合の平均と比べると3分の1以下で、NATOとEUに加盟するうえでの最大の障壁となっているギリシャとの対立を解消しないかぎり、国は発展しないとの危機感があります。マケドニアの政治に詳しい地元シンクタンク、IDSCSのトロサノフスキー代表は「NATOに加盟して国を安定させ、EUのもとで国を変えていかないかぎり、人口が流出し国はいずれ消滅してしまう。代償は大きいが、この国の未来をひらくためには国名変更しか道はない」と指摘しています。
https://d1021.hatenadiary.jp/entry/20180613/1528886409(国名でギリシャと対立のマケドニア「北マケドニア」変更で合意)