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休日などに利用できるATMが少ない東京・八丈島で、ホテルのフロントやタクシーなどで現金を引き出せる「キャッシュアウト」と呼ばれるサービスが14日から始まることになり、観光客や島民の利便性が高まることに期待が寄せられています。


「キャッシュアウト」は、スーパーなどの小売店で買い物ついでに現金を引き出せるサービスで欧米では広く利用され、日本でもことし4月からサービスが行われています。


東京・八丈島でも国内の離島では初めて14日から導入され、空港のターミナルビルのほか、一部のホテルや飲食店、タクシーなどでサービスが始まります。


12日は、島内のホテルで事業者向けの説明会が開かれ、金融機関が発行しているキャッシュカードを専用端末に通すと買い物の支払いを行えるほか、現金を引き出せることなどが説明されました。


八丈町などによりますと、島では夜間や休日に利用できるATMが少ないことから、観光客から不便だという声が出ていたということです。


八丈町産業観光課の沖山昇課長は「利便性を高めることで観光客などが島での滞在を楽しめるように努めていきたい」と話していました。


このサービスは、東急電鉄が3年前から各駅に導入しているQRコードの読み取り機能を備えた券売機を活用します。


利用者が自分のスマートフォンに入れた銀行のアプリで引き出したい金額を入力すると、QRコードが表示され、それを券売機の右下の部分にある読み取り機にかざすと、預貯金を引き出せる仕組みです。


今年度中に実際の駅に試験的に導入したうえで、「ゆうちょ銀行」と「横浜銀行」に口座を持つ人を対象に来年の春から一部の路線を除く東急電鉄の駅でサービスを始める予定です。


手数料は100円から200円程度を想定し、1つの駅で1日100人程度の利用を目指したいとしています。


ICカードの利用が広がって切符を買う人が減る中、券売機の新たな活用法を検討していたということで、東急電鉄 事業開発室の八巻善行さんは「キャッシュレス化が進む中でも日々のちょっとした現金の需要は根強いと感じている。今回のサービスが身近なものになるよう範囲を広げていきたい」と話しています。