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トキは江戸時代には日本のほぼ全域に生息していましたが、明治以降乱獲や環境の悪化で激減し、昭和56年には野生の5羽が保護のため捕獲され、自然界から姿を消しました。

これを受けて、絶滅のおそれがある野生生物をまとめた環境省レッドリストで、本来の自然の生息地では絶滅し、飼育下でのみ存続している「野生絶滅」に分類されています。

その後、新潟県佐渡市では中国から譲り受けたトキで人工繁殖が行われ、平成20年から自然に放す取り組みが進められてきました。

そして平成24年に、自然に放されたトキのつがいからひなが誕生したことなどから、環境省は専門家の意見を聞いて、レッドリストのランクの見直しを検討してきました。

その結果、繁殖が可能なトキが自然の中で順調に増え1羽以上生息している状態が続いているとして、絶滅の危険度が1ランク低い「絶滅危惧IA類」に変更することになりました。

環境省は「トキの野生復帰は順調に進んでいる」としていて、近くこの見直しを反映させた新たな「レッドリスト」を公表することにしています。

ニッポニア・ニッポン」の学名を持つトキは、江戸時代には日本のほぼ全域に生息していましたが、明治以降乱獲や環境の悪化で激減。昭和56年に野生の5羽が保護のため捕獲されました。

繁殖を目指しましたが、平成15年、最後の1羽となったメスの「キン」が卵を産まないまま死んで、日本の野生のトキは絶滅しました。

これを前に平成11年、新潟県佐渡トキ保護センターで、中国から譲り受けたトキで人工繁殖が始まります。
この年の5月には、初めて人工繁殖によってひなが誕生。飼育されるトキは順調に増えていきました。

平成20年からは、新潟県佐渡市で野生復帰を目指してトキを自然に放す取り組みが進められてきました。
自然に放されたトキはつがいにはなるものの、カラスに卵を持ち去られるなどしてなかなかひなの誕生には至りません。

放鳥をはじめてから4年目の平成24年、自然に放されたトキのつがいから初めてひなが誕生。国内の自然界での誕生は36年ぶりでした。

その後、毎年ひながかえり、巣立っていきます。

平成28年には自然の中でうまれ育ったトキのつがいからいわゆる「純野生」のひなが誕生。巣立ちも確認されました。
「純野生」のひなの巣立ちは42年ぶりでした。

今月7日の時点で、自然の中には353羽が生息していると推定されていて、環境省は「トキの野生復帰は順調に進んでいる」としています。