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入学を依頼したのは、有名女優や企業の経営者などで、アメリカのメディアは、大学入学をめぐるアメリカで過去最大のスキャンダルと報じています。

アメリカの司法当局は、12日、スタンフォード大学やイェール大学など、アメリカの名門大学合わせて7校に、子どもを不正に入学させるため、仲介業者を通じて、大学への推薦権限があるスポーツのコーチらに、賄賂を渡していたなどとして、親や大学の関係者ら合わせて50人を贈収賄の疑いで逮捕したと発表しました。

発表では、仲介業者は、西部カリフォルニア州で大学受験の指導を行う組織を装い親から集めた金を、大学のスポーツのコーチや、大学の入学試験の実施にあたる関係者に渡して、スポーツでよい結果を出したと大学に推薦したり、テストの点数を水増しさせたりしていたということで、賄賂の総額は、およそ3億円に上るということです。

不正入学を依頼していた親の中には、1990年代に日本でも放送されたアメリカの人気テレビドラマ、「フルハウス」で、主人公の妻レベッカ役を演じたロリ・ロックリン容疑者ら有名女優や、企業の経営者などが含まれていてアメリカのメディアは、大学入学をめぐる、アメリカで過去最大のスキャンダルと報じています。

不正が発覚した大学は、12日、それぞれコメントを発表しました。

このうち、カリフォルニア州スタンフォード大学は、「逮捕された監督は、仲介業者から経済的支援を受ける見返りに入学への推薦を行っていて、この行為は、大学の価値観に反する。現時点では、この監督以外の関与は認められていないがさらなる検証を行う」としています。

また、コネチカット州にあるイェール大学は、「大学は、全面的に捜査に協力していて今後、捜査進展のためさらなる協力を惜しまない」としています。

また、南カリフォルニア大学は、「大学での立場を利用してこのような行為が行われたことは非常に残念だ。今後、同様の事案が起きないよう努める」としています。

アメリカの大学では、一般の受験生の場合、SATやACTと呼ばれる全米での「標準試験」の点数、高校での成績、小論文、それに面接や推薦状などによって評価され入学できるかどうかが決まります。

このうち、「標準試験」は、日本の大学入試センター試験と同様、大学によって求められる点数が異なり、名門大学ほど、求められる点数は高くなります。今回は「標準試験」の実施にあたる関係者に金銭を賄賂として渡すことで、テストの点数を水増しさせたり受験生に解答を伝え、カンニングさせたりしていたとされています。

さらに、アメリカの多くの大学では、スポーツチームの強化を通じて、知名度や好感度をあげようと、コーチが、高校生の有望な選手を個別に大学に勧誘しています。

今回は複数の大学のスポーツのコーチが金銭を受け取り、入学を希望する選手の高校時代のスポーツの実績を水増ししていたほか、スポーツの経験がない受験生を有望なスポーツ選手として入学させていたケースもあったということです。