東大からハーバード大へ。“ノートの神様”18歳の「高島崚輔さんの挑戦」とは?
もともと東大・ハーバードを併願受験していた高島さん。両方合格したものの、ハーバード合格が分かった4月時点ですでに東大への入学手続きを終えていたため、東大にも4か月通うことになります。
「大学で何を勉強したいのか」と考えた時に、幼いころに患った喘息の辛い思い出がよみがえりました。自分の喘息について考えた末に自然とたどり着いたのが、「環境政策」という分野です。政策という文系分野、環境という理系分野の両方を深く勉強するには、文系、理系を問わず幅広く学べるアメリカの大学の方が適していると考えました
アメリカは試験+人物評価です。共通試験であるSAT(大学進学適性試験、日本のセンター試験に相当)に加えて、エッセイや課外活動、推薦状などで決まります。SATには足切りとなる点数などはなく、僕の点数はハーバード合格者の平均より劣っていたと思います(笑)。
ハーバードの受験なら、僕のことを全く知らない他人が評価する。「日本から来た高島崚輔はどういう人間なのか」と。しかも日本基準じゃなく、世界基準で評価する。「世界基準でどう評価されるのか」と考えただけでワクワクしました。
ハーバードには、とことん教えてくれる人たちがいる。教授の授業に対するモチベーションが違うなと感じました。ハーバードの教授は熱心だし、学生を惹きつけようと真剣に考えている。授業の内容を理解させようと宿題も多く出ます。疑問があればティーチングフェロー(授業の補助役。主に大学院生が務める)が開く質問時間に訪れればいい。自分が分からなければ、とことん聞けるし答えてくれる人がいる。学生へのサポートが充実していますね。
東大は数百人も入る大教室で、教授が一方的に授業プリントを棒読みするだけという講義もありました。学生を楽しませようとする工夫はあまり感じられず、正直がっかりした点もありました。
でも勉強だけじゃないんです。勉強以外も頑張っている。起業であったり、団体活動、音楽や演劇であったり、スポーツであったりと。教室外での充実した活動も、大学生活の一部なんだなと。その時に聞いたひと言が今も記憶に残っています。「ハーバード生をハーバード生たらしめているものは、教室の外での活動である」。
国際機関などで東アジアの環境政策に携わりたいなと考えています。その後は日本に帰り、母国のために尽くしたいですね。ただ将来の目標は変わるかもしれません。専攻もまだ決まっていませんし、いま自分が考えている「環境政策」という専攻も変わるかもしれません。それでもいいと思っているんです。自分の気持ちに素直になり、変わることを恐れない。変わることを前向きにとらえたいんです。変わることができるのが海外の大学のよさですから。自分の変化を楽しみたいですね。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160214#1455446631
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160122#1453459292