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貴景勝は、小結だった去年の九州場所で13勝を挙げ初優勝を果たしました。
続く、ことし1月の初場所では11勝を挙げ、直近3場所の勝ち星の合計が大関昇進の目安とされる33勝に達したものの大関昇進の議論をあずかる日本相撲協会審判部は「もう1場所みたい」としていました。

貴景勝は、千秋楽の24日大関 栃ノ心を破るなど今場所、一横綱・二大関を破って勝ち星をふた桁の10勝に乗せ、直近3場所の勝ち星の合計を大関昇進の目安とされる33勝を上回る34勝まで伸ばしていました。

相撲協会審判部の阿武松審判部長は、千秋楽の取組後、八角理事長に大関昇進に向けた臨時理事会の招集を要請したことを明らかにしました。

これを受けて、春場所後の今月27日に臨時理事会の開催が決まり、貴景勝大関昇進が確実になりました。

千秋楽の24日、勝ち越しのかかる角番の大関 栃ノ心に勝って大関昇進を確実にした関脇 貴景勝は、「応援してくれる人たちのために力を出し切ってやりたいと思っていた。どんな相撲だったか覚えていないが、頭が真っ白だったのがよかったのかもしれない。今場所は、父親が見にきたときに全部負けていて情けなかったので、最後に勝ててよかった」と充実した表情で話しました。

23日、5敗目を喫したあと、自分と向き合う時間を長くとったということで、「何を目指して今までやってきたのかをもう1度、頭に入れ直して、わんぱく相撲のころから自分より大きい人を相手に優勝できない中でなんとかやってきたことを思い出した。相撲部屋に入ったときは、幕内力士を見てやっていけないと思ったが、やってきてよかった」と振り返りました。

また、24日の10勝目で大関昇進を確実にしたことについては、「15日間、自分の中ではやりきった」と話し、2場所連続となる技能賞については、「きょう勝てば受賞ということを知らなかった。人に評価してもらったことに感謝したい」と時折、笑顔を浮かべて話していました。

大関昇進の議論を預かる日本相撲協会審判部の阿武松審判部長は、「内容は申し分ない。相当の重圧だったと思うが、その中で自分の目指す押し相撲を迷いなく取れるというのは、すばらしい。大関の力は十分ある」と貴景勝の相撲内容と精神力を高く評価しました。

また、24日の一番の意味については、「9勝では、厳しいだろうと考えていた」と述べ、負けていれば昇進を見送る考えだったことを明らかにしたうえで「私の記憶に残るかぎりでは、これだけ押し相撲で安定して白星を重ねられる力士を知らない。この相撲を磨いていってほしい」と大関としての活躍に期待を寄せていました。

大関 栃ノ心は、ことしの初場所、右太もものけがのために途中休場し、春場所は、負け越せば大関から陥落する角番で迎えていました。

今場所は、初日から出場しましたが本来の力強さがなく、千秋楽の24日、貴景勝に敗れ、7勝8敗と負け越しが決まりました。これで栃ノ心は、新大関となった去年の名古屋場所からわずか5場所、1年足らずで陥落することになりました。

大関が陥落するのは、おととし秋場所で負け越した照ノ富士以来で、現在の制度となった昭和44年以降では、18人目になります。

栃ノ心は、関脇で臨む次の夏場所で、10勝以上の成績を残せば大関に復帰できます。