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イギリスではEUからの離脱方針をめぐって議会が紛糾し、メイ首相は、一度延期して今月12日となった離脱の期限をさらに6月末まで延期するようEUに求めています。

この問題を協議するEUの首脳会議が10日から始まるのを前に、メイ首相は急きょ、ドイツとフランスを訪問し、メルケル首相、マクロン大統領と会談しました。

会談でメイ首相は、対立してきた野党の労働党に呼びかけて、双方が受け入れ可能な妥協案をまとめるために協議を続けていることを説明し、理解を求めたとみられます。

これに対し、ドイツとフランス政府は公式な反応は示していませんが、両国とも何の取り決めもない「合意なき離脱」の回避を目指すことでは一致しているとみられます。

こうした中、EUのトゥスク大統領は、加盟国に宛てた書簡を発表し、「イギリス議会の混乱ぶりを見ると、6月までに必要な手続きが終わるとは思えない。より長期の延期について議論する必要もあるのではないか」と、最大1年の延期の是非について議論するよう呼びかけました。

こうした案について、マクロン大統領は慎重な姿勢を示していて、首脳会議では、延期の是非や期間について激しい議論になることが予想されます。

イギリスのEUからの離脱をめぐって、臨時の首脳会議を開くのを前に、EUのトゥスク大統領は9日、各国首脳に書簡を送り、離脱の条件を定めた協定案をイギリス議会が承認することを前提に、最大で1年、期限を延期することの是非について議論するよう呼びかけました。

書簡の中でトゥスク大統領は「イギリス議会の混乱ぶりを見ると、6月までに必要な手続きが終わるとは思えない。短い延長では何度も繰り返されることになりかねず、不安定な状況が続くことになる」と指摘しました。

そのうえで「自分の案は延長の期間は最大で1年とするものの、イギリス議会による離脱協定案の承認と必要な国内手続きが早く完了すれば、その時点で延長期間も終了させる」として理解を求めています。

離脱期限の延期は、イギリスを除く27か国が全会一致で承認する必要がありますが、フランスのマクロン大統領はこの案に慎重な姿勢を示していて、10日の首脳会議では激しい議論になることが予想されます。

また、最終的に全会一致で承認された場合でも、EUからの即時離脱を求めるイギリス国内の強硬離脱派が反発するとみられ、事態の打開につながるのかは不透明です。

「合意なき離脱」となった場合、イギリス人がEU加盟国に旅行するためには、パスポートの有効期限が半年以上残されていることが必要になります。

また、車の運転には国際免許証が必要になるなど、これまではなかった対応が求められることになります。

こうした影響から、ことしのイースター休暇は例年と比べて国内志向が強くなっていて、イギリスでホテルを運営する会社の調査では、休暇を国内で過ごすと答えた人は67%で、去年のおよそ2倍となっています。
市民からは、「国外に行くことを考えていましたが、今回は、イギリスにとどまることにしました」といった声が聞かれました。
また、ロンドンの旅行代理店の担当者は、「お客さんは予約を入れることをためらっているようです。例年は非常に忙しい時期ですが、ことしはとても静かです」と話していました。

こうした状況に加え、旅行にペットを連れて行こうとすると、一層の困難が伴います。
現在は、EUのペット用のパスポートがあれば、ペットもEU加盟国に行くことができます。
しかし「合意なき離脱」となれば、ペットの血液検査を行い証明書を作成することなどが必要となり、その手続きには3か月程度かかるということです。
ペットの犬と定期的に国外に旅行するという男性は、「ルールが変わって、どうなるかわかりません。出費もかさみそうです」と心配そうな様子でした。

イギリスの旅行関連の企業などで作る協会では、ホームページ上にEUからの離脱に関する旅行者へのアドバイスをまとめて公開しています。
協会の広報担当者は「業界としても何が起きているか分からないので、計画を立てることすらできません。毎日のように状況が変わるのでとても大変です」と話していました。

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