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ノートルダム大聖堂の火災について、フランスの検察は、現場で記者団に対し「火災が意図的に起こされたという証拠は今のところない。火災が偶然発生したという見立てで捜査を進めている」と述べました。

また、目撃者からも話を聞いているとしたうえで、現在、大聖堂の内部は危険なため、安全性を確認し内部の調査をしたいという意向を示しました。

これについて、アメリカのCNNテレビは、15日の午後6時20分、ミサの最中に火災報知器のサイレンが鳴り、警備員が避難を始めたものの、その際、火の気は確認できなかったということです。

そして、23分後の午後6時43分に再び報知器が作動したときに火が見えたと、消防当局の話として伝えています。

当時、中にいた信者は「最初のサイレンが鳴っても中にいた人たちは移動しようとせず、警察が司祭に対して外に逃げるよう促していた」と話していたと伝えています。

イギリスの新聞、デイリーメールは「被害の広がりを食い止めることはできなかったのか」との見出しで当時の状況を伝えています。

それによりますと、地元の検察の話として、15日午後6時20分に報知器が鳴ったため、消防隊員が現場に駆けつけたということです。

しかし、この時、火は確認されず、隊員は大聖堂の中にとどまっていましたが、最初の警報から23分後の午後6時43分に2度目のサイレンが鳴った時には屋根裏に火が回り始め、すぐに消し止めることができなかったとしています。

また、アメリカのABCテレビは「当局はこの23分間を調べている。長く複雑な調査になる」と伝えています。

フランスのパリ中心部にあるノートルダム大聖堂では15日、大規模な火災が発生し、中央にある高さ90メートル余りのせん塔が焼け落ちたほか、屋根の3分の2が崩れ落ちるなど、甚大な被害が出ました。

火災を受けて、フランスのマクロン大統領は日本時間の17日未明、国民向けにテレビ演説を行い、「今回の悲劇を国民が結束する機会にできるかどうかは、われわれ自身にかかっている」と強調しました。

そのうえで「大聖堂をこれまで以上に美しく再建させる。5年以内に成し遂げたい」と訴え、再建に向けて国民に協力を呼びかけました。

再建には少なくとも数億ユーロ(数百億円)かかるとされていますが、フランスでは企業のトップや自治体が巨額の寄付を相次いで発表し、AFP通信によりますと、これまでの寄付金の総額は7億5000万ユーロ(およそ950億円)となっていて、支援の動きが広がっています。

一方、火災の原因について、検察は過失による出火の疑いで捜査を進めていて、大聖堂で去年夏から行われていた修復工事との関連を調べているものとみられます。

ただ、出火場所とされる大聖堂の屋根の部分は焼け落ちていて、原因究明に向けた捜査が難航することも予想されます。

ノートルダム大聖堂の再建に向けて、アメリカでも寄付の動きが出始めています。

このうち、大手IT企業、アップルのティム・クックCEOは16日、ツイッターに、ノートルダム大聖堂が多くの人にとって希望の象徴だとしたうえで、「大聖堂を再建し、貴重な遺産を後世に残すために、会社として寄付をする」と書き込みました。ただ、具体的な金額は示していません。

また、アメリカの大手投資ファンド、KKRの創業者の1人、ヘンリー・クラビス氏は、夫人とともに1000万ドル(11億円余り)を寄付すると発表しました。

一方、中西部インディアナ州にあるカトリック系のノートルダム大学は、10万ドル(およそ1100万円)を寄付することを明らかにしました。

火災に遭ったノートルダム大聖堂は、パリの発展とともに歴史を刻んできました。

建設が行われた12世紀から14世紀にかけては、フランス王家が次々と領土を拡大した時代で、色鮮やかなステンドグラスの窓や、高さおよそ70メートルの2つの塔を持つ巨大な大聖堂は、フランスの豊かさや経済力を象徴するものとなりました。

大聖堂ではさまざまな儀式が行われ、15世紀にはイギリスとの百年戦争フランス軍を率いた「救国の少女」、ジャンヌ・ダルクによる勝利を祝う式典が開かれました。

また、歴代の王族の結婚式も開かれ、その際には重要な行事に使用がかぎられた鐘も鳴らされ、その音はパリ中に響きわたったといいます。

しかし、18世紀後半のフランス革命では破壊や略奪の対象となり、彫像が破壊されたり、所蔵品が盗まれたりする被害に遭いました。

19世紀に入ると、一時ヨーロッパの大半を勢力下に置いた皇帝ナポレオン1世の戴冠式(たいかんしき)が行われたほか、大聖堂を舞台にしたヴィクトル・ユゴーの小説、「ノートルダム・ド・パリ」がベストセラーとなって、国民の関心が高まり、大規模な修復が行われました。

20世紀では第2次世界大戦で、ドイツ軍に占領されていたパリの解放を祝う式典が開かれたほか、戦後は2001年にアメリカで起きた同時多発テロ事件や、2011年の東日本大震災など、世界各地の事件や災害の犠牲者を追悼する式典も開かれています。

大規模な火災が起きたノートルダム大聖堂には、建物の内部にも聖堂を彩る貴重な物品が数多くあり、フランス政府は16日、聖堂の入り口などから、その状態について確認しました。

その結果、聖堂の正面西側と南北の3方面を彩っていた、「バラ窓」と呼ばれる巨大な円形のステンドグラスは、いずれも無事だったということです。

また、聖堂の奥に位置し、祭壇の後ろに飾られていた、キリストを抱く聖母マリアの像「ピエタ像」も難を逃れたということです。

しかし、聖堂の正面入り口の真上にあり、およそ8000本のパイプをもつ巨大なパイプオルガンは、がれきや消火活動の水によって、損傷を受けたことが確認されました。

聖堂の内部は依然として一部で崩落の危険があるとして、立ち入りできなくなっていて、フランス政府は今後、必要な補強を行ったうえで、詳細な確認を進めたいとしています。

ノートルダム大聖堂の火災で、焼け落ちた高さ90メートル余りのせん塔の一番上の部分に飾られ、一時、失われたとみられていた、おんどりの姿をした銅像が無事、発見されました。

これはフランスの建設業団体の会長が16日夜、ツイッターで明らかにしたもので、この団体に所属するメンバーによって、がれきの中から発見されたということです。

ツイッターに投稿された写真には、この会長が銅像を抱えた姿が写っていて、「信じられないことだ!ありがとう」などと、喜びのコメントを寄せています。

この銅像の内部には、イエス・キリストなどにゆかりのあるキリスト教の聖遺物がおさめられていたことから、建物や市民を守る願いも込められていたということです。

地元の新聞によりますと、フランス政府は、この銅像が本物と確認したとしていますが、内部の聖遺物が無事かどうかはまだ分からないと報じています。

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