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北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長は、初めての米朝首脳会談から1年となるのを前に、トランプ大統領に新たな書簡を送り、首脳どうしの信頼関係をアピールしました。

トランプ大統領は12日、ホワイトハウスで記者団から改めてこの書簡の内容を聞かれましたが、「すばらしい書簡で予想していなかった。感謝している」と述べ、内容は明らかにしませんでした。

その一方で、トランプ大統領「キム委員長とはよい関係だが、何が起きるかは見てみよう。私は急いでいない、急いでいない」と述べ、協議を急がない方針を繰り返し強調しました。

北朝鮮は、完全な非核化まで制裁を解除しないとするアメリカに不満を募らせ、北朝鮮外務省は今月、談話を発表して「われわれの忍耐にも限界がある」などとアメリカに譲歩を求めています。

しかし、トランプ大統領は、ボールは北朝鮮側にあるとして、制裁を維持しながら北朝鮮が完全な非核化に取り組むつもりがあるのか見極めていく方針を改めて示しました。

複数の外交筋によりますと、アメリカの国連代表部は、ことし1月からこれまでに、北朝鮮が制裁決議で定められた年間50万バレルを超える石油精製品を、洋上で船から船に積み替える「瀬取り」の手口で70回以上にわたって密輸しているとする文書を、12日までに安全保障理事会の制裁委員会に提出しました。

そのうえでアメリカは、日本やイギリスなど瀬取りの監視にあたっている国と共同で、制裁委員会が北朝鮮と取り引きのある中国やロシアなど各国に対して直ちに輸出を停止する通達を出すよう申し入れました。

アメリカは、中国やロシアなどが北朝鮮による「瀬取り」を十分取り締まっていないと批判を強めていて、今回の申し入れは制裁逃れを確実に阻止するねらいがあるとみられます。

また、アメリカの国連代表部では12日、北朝鮮問題を担当するビーガン特別代表が、安保理理事国と日本、韓国の国連大使らを招き北朝鮮の制裁の現状と課題について協議する会合も開かれました。

制裁の着実な実施を求めるアメリカは、制裁の緩和に前向きな中国やロシアへのけん制を強めていて、今後、双方の駆け引きが激しくなることも予想されます。

アメリカ国防総省は12日、先月、シンガポールで行われた米中国防相会談の際に、アメリカ側が、北朝鮮が洋上で積み荷を移す、いわゆる瀬取り」の現場を収めた多数の写真を中国側に手渡したことを明らかにしました。

国防総省によりますと、写真は合わせて32枚あり、いずれも瀬取りの現場を撮影したもので1冊の本の形にまとめられているということで、先月31日の会談の冒頭、アメリカのシャナハン国防長官代行が中国の魏鳳和国防相に渡したということです。

アメリカのメディアは写真は、中国の近海で撮影され北朝鮮船籍のタンカーがパナマなどの国籍のタンカーに石油を移す様子などが収められていると伝えていて、アメリカ政府としては中国の取り締りが十分ではないことを伝え、制裁の着実な実施を迫るねらいがあるものとみられます。

アメリカの研究グループ「38ノース」は12日、北朝鮮東部のシンポ(新浦)にある海軍の造船所の衛星写真の分析結果を明らかにしました。

この造船所の建物の中では、これまでの分析で、3年前からSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを搭載できる新型の潜水艦の建造が始まったとみられています。

38ノースによりますと、ことし4月から今月にかけて撮影された写真から、建物の周辺に置かれた潜水艦の部品や建設資材などとみられる物資が移動していることが確認でき、北朝鮮が現在も潜水艦の建造を続けていることを示していると指摘しています。

また、4月と先月の写真を比較すると、新型の潜水艦の開発のため、実験用につくられた別の潜水艦に何らかの物資が積み込まれた形跡がみられ、施設では複数の活動が確認できるとしています。

初の米朝首脳会談から1年となる中、アメリカの専門家からは北朝鮮がミサイルの製造拠点とされる施設の建物を増築するなど、非核化に逆行する動きが相次いで報告されています。

慰安婦問題をめぐり、韓国国会のムン・ヒサン(文喜相)議長は、ことし2月、当時、天皇だった上皇さまについて、「戦争犯罪の主犯の息子が、高齢者の手を握り、『本当に申し訳なかった』とひと言言えばすべて解決されるだろう」と述べ、日本政府が謝罪と撤回を求めていました。

韓国国会の報道官室によりますと、ムン議長は13日、ソウルにある国会議事堂の近くで食事をともにしていた鳩山元総理大臣から、当時、天皇だった上皇さまにまで言及したのは失礼だと考えられると指摘されたということです。

これを受けてムン議長は「全面的に共感する」としたうえで「心を痛めた方々におわびを伝える」と述べて、初めて謝罪したということです。

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