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トランプ政権は、イランがアメリカ軍の無人偵察機を撃墜したことなどへの事実上の対抗措置として、イランの最高指導者ハメネイ師を新たに制裁対象に加え、圧力を強化しています。

これについてハメネイ師は、26日、制裁発表後初めて公の場で発言しアメリカで歴史上最も嫌われている政権が、イランへの非難を繰り返しているがわれわれは侮辱にひるまない。イランは抑圧されても力強い国であり続ける」と述べて、アメリカの圧力に抵抗を続ける考えを強調しました。

また、トランプ政権が呼びかけている対話については「われわれをだますためのものだ」と述べて、一切応じない考えを改めて示しました。

最高指導者のハメネイ師は、アメリカとの関係において最終的な決定権を握るとされていますが、イランに強硬なトランプ政権との間では対話を拒否する姿勢を貫いてきました。

トランプ政権がハメネイ師自身を制裁対象に加えたことで両国の対話が一層遠のくことは避けられず、対立が収まる見通しは立っていません。

インドを訪れているアメリカのポンペイ国務長官は26日、首都ニューデリーでジャイシャンカル外相と会談し、軍事的な緊張が高まるイランへの対応を巡って協議しました。

会談後の記者会見でポンペイオ長官は「イランは世界最大のテロの支援国家で世界に与えている脅威を、われわれが抑止していくという共通理解が得られた」と述べて、イランの脅威に対する国際的な包囲網を強化するため連携を呼びかけました。

これに対し、ジャイシャンカル外相は「エネルギーの安定供給など、この問題に対する懸念を共有した」と述べるにとどまりました。

インドは原油の輸入の多くをイランに頼ってきましたが、アメリカがイラン産の原油の全面禁輸措置など経済制裁の強化に乗り出したことから、すでに輸入を停止する措置をとっています。

一方で、港の開発をイランと共同で進めるなど経済関係の強化を進めていただけに今後、アメリカとどこまで足並みをそろえるのか注目されています。

トランプ大統領は26日、G20大阪サミットに向かう前にアメリカのFOXビジネスネットワークの電話インタビューに応じました。

この中で「日本やインド、それに東南アジア諸国との2国間の協定で何を実現したいか」と問われたのに対し、トランプ大統領「ほとんどの世界の国はアメリカから極めて大きな利益を得ている。これは信じられないことだ」と指摘しました。

そのうえで日米安全保障条約について「もし日本が攻撃されれば、われわれは第3次世界大戦を戦うことになり、あらゆる犠牲を払って日本を守る。しかし、もしアメリカが攻撃されても日本はわれわれを助ける必要は全くない。彼らはソニー製のテレビでそれを見ていられる」と述べ、不公平だと不満を示しました。

日米安全保障条約を巡ってはアメリカのメディアブルームバーグが24日、トランプ大統領が最近、私的な会話で条約は不公平だとして破棄に言及したと伝えましたが、アメリ国務省は「記事には根拠がなくアメリカは条約を守る」と否定しています。

トランプ大統領は今回、条約の破棄には触れていませんが、大統領就任前には日米同盟が不公平だという考えを示したことがあり、改めて持論を展開した形です。

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