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昭和54年の大崎事件で、原口アヤ子さん(92)は殺人などの罪で懲役10年の刑が確定して服役しましたが、一貫して無実を訴え、3度目の再審請求では、先月、最高裁判所が地裁と高裁の判断を覆し、再審を認めない異例の決定をしました。

これについて12日、大学教授など刑法学者92人が連名で抗議声明を発表しました。

声明では、最高裁の決定は、知的障害がある共犯者の自白の信用性に問題があることを検討していないなど「疑わしいときは被告の利益に」という刑事裁判の鉄則を無視していると批判しています。

また、過去に3回、地裁と高裁で再審が認められたのに、いまだに開始されないことや、高齢の原口さんが残された時間と闘っていることは異常な事態だとして、再審制度を早急に改革すべきだとしています。

声明を発表した成城大学の指宿信教授は「最高裁の決定は刑法学者には非常に大きな衝撃をもって受け止められた。これまで切り開かれてきた再審の門が閉ざされてしまうのではないかと、危機感を持っている」と話しています。

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