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国土交通省北陸地方整備局によりますと、千曲川は、長野市の穂保地区で、およそ70メートルにわたって堤防が決壊しました。二瓶教授が映像を分析したところ、決壊した場所の周辺では、住宅の1階部分がほぼ水没しているところがあることから、浸水の深さはおよそ3メートルほどだったと分析しています。

また、堤防が決壊した場所の周辺では、川幅は1キロ近くありますが、下流に行くにしたがって急激に狭くなり、5キロほど下流の川幅はおよそ200メートルの狭さになっているということです。

二瓶教授によりますと、こうした川幅の狭い場所では水が流れにくくなり、上流部分では、せき止められるように水がたまって水位が上がりやすくなるということです。

このため、穂保地区の周辺でも、水位の高い状態が長時間続き、川からあふれた水が堤防をけずるなどして、決壊につながった可能性があると指摘しています。

二瓶教授は「昨年の西日本豪雨に続き、広い範囲で同時多発的に川の氾濫が発生した。雨の降り方が大きく変わり、ハードだけで洪水を防ぐのは難しい時代に入っていて、周辺の住民の避難への備えを高めていくことが重要だ」と指摘しています。

国土交通省北陸地方整備局千曲川河川事務所によりますと、長野県内を流れる「千曲川」では長野市の穂保地区でおよそ70メートルにわたって堤防が決壊しました。

決壊が確認された現場から下流におよそ6キロ離れた、中野市立ヶ花にある水位観測所のデータでは、12日の朝から水位が徐々に上がりはじめました。

水位の変化は、▽12日午後1時ごろまでは1時間に10センチ程度でしたが、▽午後2時以降、午後7時までの間は、1時間に50センチ前後、上昇しました。

さらに、▽午後8時までの1時間にはおよそ90センチ、▽午後9時までの1時間と午後10時までの1時間にはおよそ1メートルずつ上昇し、▽午後11時までの1時間にはおよそ1メートル70センチと急激に水位が上がりました。

その結果、13日午前0時には、10メートル14センチを観測し、氾濫が起きる危険性が非常に高い「氾濫危険水位」の9メートル60センチを超えました。

そのおよそ1時間後の午前0時55分ごろ、川の水があふれ、堤防を削り始めるなど、氾濫が発生したことを監視カメラで確認したということです。

その後も、水位はさらに上昇を続け、午前4時ごろに最高となる12メートル44センチに達しました。12日正午の時点では、水位は40センチだったため、16時間でおよそ12メートル上昇したことになります。

千曲川河川事務所は、堤防が決壊した正確な時間は分からないとしていますが、監視カメラの映像が途切れた午前2時ごろから、職員が現場にかけつけた午前5時半ごろまでの間に堤防が決壊したと考えられるとしています。

国土地理院は13日、上空から撮影した写真と、標高のデータを重ね合わせて、氾濫した千曲川阿武隈川の浸水した範囲や深さを推定しました。

長野市千曲川の堤防が決壊した場所の周辺では、浸水が南北5キロほどの範囲にわたっているとみられるということです。

このうち川沿いの住宅地の穂保地区では広い範囲で深さ2メートルから3メートルまで浸水したほか、北陸新幹線の車両が水につかった「長野新幹線車両センター」がある赤沼地区などでは深さが、最大でおよそ4.3メートルに達したとみられるということです。

一方、阿武隈川が氾濫した福島県郡山市では、阿武隈川と、支流の逢瀬川と合流する地点の西側の住宅地が浸水し、幅は東西1.5キロほどにわたり、深さは最大でおよそ3メートルに達しているとみられるということです。