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おととし東名高速道路で、あおり運転を受けて停車したワゴン車が後続のトラックに追突され一家4人が死傷した事故では、福岡県中間市の無職、石橋和歩被告(27)が危険運転致死傷などの罪に問われました。

1審の横浜地方裁判所は、被告が車を止めたことで追突事故の危険が高まり、危険運転の罪に当たると判断して懲役18年を言い渡し、被告側が控訴しました。

6日の2審の判決で東京高等裁判所の朝山芳史裁判長は「被告の妨害運転によって被害者は高速道路に車を止めるという極めて危険な行為を余儀なくされた。一連の行為と結果との因果関係を認めて、危険運転の罪を適用した1審の判断に誤りはない」として、1審に続いて危険運転の罪に当たるという判断を示しました。

その一方で「1審の裁判員裁判では、裁判の前の手続きで裁判所が検察と弁護側の双方に、危険運転の罪に当たらないという見解を表明していて、違法で明らかな越権行為だ。量刑に影響を与えた可能性がなかったとは言えず、被告に主張の機会を十分に確保しなかった点も違法だ」と指摘して1審の判決を取り消し、改めて横浜地方裁判所で審理をやり直すよう命じました。

石橋被告の弁護人の高野隆弁護士は判決後に会見を開き、「きょうの差し戻しの判断は決して裁判員の意見を否定するものではない。被告が車を停止させた停止行為について裁判所は危険運転の罪に当たらないという見解を被告や弁護士に表明していたのに、その後、一切明らかにしないまま判決で逆の結論を出してきたことは非常にアンフェアであり、2審の判断は理にかなって公正、適切だ」と述べました。