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アフリカ東部・エチオピアのアビー・アハメド首相は、去年の就任からわずか3か月で、長年対立関係にあった隣国エリトリアとの和平を実現したほか、国内でも、政治犯を釈放し、言論の自由を保障するなど民主化に向けたさまざまな改革を進めていることが高く評価されことしのノーベル平和賞に選ばれました。

アビー首相は、10日、オスロで開かれた授賞式で演説し、およそ20年前、みずから兵士として参加したエリトリアとの戦争に触れ「エチオピアエリトリアの国民は敵どうしではなく“貧困”という共通の敵の犠牲者だった」と述べ、対立によって経済発展から取り残され、国民が苦しんで来たと振り返りました。

そのうえで「私は平和こそが生きる道だと信じている。どのように状況が変わろうとも平和への歩みを進めていく」と述べ、アフリカの平和と発展に力を尽くしていく決意を強調しました。

一方、エチオピア国内では急速に改革が進められていることでかえって民族間の対立が高まり、各地で衝突が起きるなど混乱が広がっています。

これについてアビー首相は「すべての国民に平等な正義、権利、そして機会を与えられる国を目指し、共に手を携えてほしい」と呼びかけ、今後国民の融和をどう進めるかが、問われることになります。

アフリカ東部・エチオピアのアビー・アハメド首相は、去年の就任からわずか3か月で、長年対立関係にあった隣国エリトリアとの和平を実現させたほか、国内でも政治犯を釈放し、言論の自由を保障するなど、民主化に向けたさまざまな改革を進めていることが高く評価され、ことしのノーベル平和賞に選ばれました。

アビー首相は10日、オスロで開かれた授賞式のあと、市民による歓迎の行事に臨み、滞在先のホテルの前に集まった数百人の市民に対して、バルコニーから手を振って応えました。

行事にはノルウェーに暮らすエチオピア人も大勢訪れ、アビー首相が進める改革への期待を口々に話していました。

その一方で「少数民族が抑圧されていて、エチオピアには自由がない」といったスローガンを掲げるグループもいたほか、異なる民族の間で口論になる場面もありました。

アビー首相は授賞式での演説で、国民の団結を呼びかけましたが、80を超える民族が暮らし、民族間の衝突が広がるエチオピアで融和をどう進めていくのかが、課題となっています。

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これについてアビー首相は26日、初めての声明を発表し「われわれは法律の適用を徹底し、犯罪者を司法の場に差し出す」と述べて、デモに厳しく対処していく姿勢を示しました。さらに「この重大な局面を宗教的で民族的なものに転換しようという試みがある」と指摘し、宗教や民族の対立をあおろうという動きがあると非難し、国民に団結を呼びかけました。

アビー首相は、隣国エリトリアとの長年にわたる対立の解消と和平に尽くしたことが評価され、今月11日にノーベル平和賞の受賞が発表されたばかりです。

エチオピアは80を超える民族が暮らす多民族国家で、アビー首相が改革の一環として前の政権下で拘束されていた政治犯の釈放を進めたことで民族間の対立が再燃する事態になっていて、抗議デモの背景には最大民族のオロモ人が政治的な影響力を強めようとしていることがあるとされています。