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#テレビ

全国の地方気象台や測候所では、毎日、決められた時刻に職員が目視で天気のほか見通しがきく距離といった気象現象の観測を行ってきましたが、気象衛星やレーダーなどによる観測技術の向上に伴い、去年、関東甲信の8つの地方気象台で先行して機械による自動観測に切り替えました。

そして、3日から新たに全国37の地方気象台と2つの測候所でも目視観測を廃止し、自動観測に切り替えました。

東京・大阪・福岡などの管区気象台と名古屋、広島、高松など、合わせて11の気象台では目視での観測が続けられます。

人の目から機械に変わることで雲の量で区別していた「快晴」や「薄曇り」は無くなり、「晴れ」や「曇り」として発表されます。

また、「にじ」や「彩雲」などの現象は観測そのものを終了するほか、冬の季節現象のうち

▽「初雪」は機械で、
▽「初霜」「初氷」「初冠雪」は従来どおり目視で観測します。

黄砂は目視観測は終えるものの、気象衛星による観測や解析データに基づく予測を引き続き発表するということです。

気象庁は災害が予想される時などは予報官が目視で状況を確認することに変わりはなく、防災対応への影響はないとしています。

「快晴」や「ひょう」それに「にじ」など、これまで気象庁の職員が目で見て観測していた天気や気象現象が、3日から管区気象台などを除くほとんどの気象台で自動化され、北海道の釧路地方気象台では130年余り続いた方法での最後の観測が行われました。

釧路地方気象台では明治22年からの131年間、職員が「目視」で天気や気象現象の観測を続けていましたが、気象レーダーや衛星などの技術が進歩したのに伴い、3日正午から機械を使った自動観測に切り替わりました。

午前中は目視による最後の観測が行われ、職員が上空や遠くの風景を見ながら天候や雲の量、それに見通しの利く距離などを調べていました。

観測の自動化は東京をのぞく関東甲信の8つの気象台では去年2月から先行して行われ、3日からは管区気象台など全国11か所を除く39の気象台と測候所で始まりました。

自動化に伴って「快晴」や「ひょう」、「にじ」のほか、「竜巻」や「黄砂」などは目視による観測を終えます。ただ、「竜巻」や「黄砂」などが予想されるなど防災上必要な場合には職員が目視で状況を監視するということです。

釧路地方気象台の山田豊観測予報管理官は「130年間続いた観測がなくなりやや寂しさがあるが、これからは均一で連続した質のよいデータを提供できる。防災に関する気象情報は目視で観測を続けるので引き続き有効に使ってほしい」と話していました。

気象庁の職員が直接、目で見て確認していた天気や気象現象の観測が3日から機械による自動観測に切り替わり、宮崎市の気象台では目視による最後の観測が行われました。

宮崎市宮崎地方気象台では3日正午、職員が屋上で目視で空の様子を確認したのを最後に、午後3時になると機械による自動観測に切り替わりました。

目視による観測では、例えば空の雲の量が1割以下のときは「晴れ」とは区別して「快晴」としてきましたが、自動観測では空にどれぐらい雲があるかを細かく判別できないため「晴れ」に統一されます。

気象台によりますと
▽技術の進展によって可能になったことに加え、
▽気象台の職員が限られる中で防災の業務を強化するため観測を自動化したということです。

宮崎地方気象台の岩切等観測予報管理官(60)は「技術の進歩など時代の流れかなと思いますが、気象庁に入ってから35年間、空を見続けてきたので、少し寂しい気もします」と話していました。

「快晴」などの観測データをもとに『日本のひなた』をPRしてきた宮崎県では、自動化で根拠となるデータが観測されなくなっても引き続き温暖な気候を発信していくことにしています。

宮崎県は5年前から全国有数の温暖な気候を「日本のひなた」というキャッチフレーズで表現し、観光客や移住者を呼び込んだり特産品を売り出したりするさまざまなプロモーション活動を行っています。

気象庁の「平均気温」と「日照時間」それに「快晴日数」のデータをもとに、温暖な気候を独自に設けた「ひなた指数」という数値を割り出し、全国1位とうたっています。

観測の自動化で「ひなた指数」の柱の1つ、「快晴日数」がわからなくなりますが、県では今後も引き続き温かな気候をPRしていくことにしています。

宮崎県のひなたプロモーション担当の南村正悟さんは「聞いたときは正直びっくりしましたが、快晴日数がなくなっても宮崎の温暖な気候がなくなるわけではありません。温暖な気候で育った食材や宮崎の温かい人柄などこれからも『日本のひなた』として魅力を発信していきたいです」と話しています。