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高速・大容量の5Gは、2時間の映画をダウンロードする時間が今の4Gの5分ほどから最速で3秒程度に短くなるとされる次世代の通信規格で、NTTドコモが国内で初めて25日からサービスを始めました。

auのKDDIソフトバンクも今週中にサービスを始めることにしていて、アメリカや中国などに続いて日本でも5G時代が幕を開けました。

各社の料金プランは今のプランに比べて月額500円から1000円高く設定されていて、各社はさまざまな割引制度を設けたり、VR=仮想現実などの新たな技術を使った動画サービスを打ち出したりして利用者を獲得したい考えです。

また、5Gの電波は遅延がほとんどなく、一度に多数の端末を接続できるといった特徴もあり、医療分野や工場の効率化など、産業分野でも活用が期待されています。

一方で、5Gのエリアは当面、東京や大阪などの一部の地域にとどまります。携帯電話各社は新年度中にすべての都道府県で、5Gを使えるエリアを設ける計画ですが、新たなサービスの普及には早期のエリア拡大が鍵になります。

携帯電話大手3社の主な5Gの料金プランは、これまでの4Gのプランと比べると500円から1000円、高く設定されています。

このうち、25日サービスをスタートするNTTドコモは、これまでより500円高い月額7650円で、当面はキャンペーンとしてデータ容量は無制限だとしています。

これに家族割引なども組み合わせれば、当初は4480円から利用できるとしています。

26日サービスを開始するauのKDDIのプランはこれまでより1000円高い月額8650円で、データ容量は無制限です。

ことし8月までに契約すれば2年間は1000円の割引を受けられるほか、家族割引なども組み合わせれば当初は3460円から利用できるとしています。

27日開始するソフトバンクのプランは、これまでより1000円高い月額8480円で、データ容量は50ギガバイトですが、一部のSNSや動画配信サービスは容量と関係なく利用できます。

ことし8月までに契約すれば2年間は1000円の割引を受けられるほか、家族割引なども組み合わせれば当初は3480円から利用できるとしています。

料金プランは各社の間で大きくは差がないため、5Gの特徴を生かした動画配信やゲームなどのサービスで利用者を引きつけられるかが競争の鍵になりそうです。

また、来月から本格的に携帯電話サービスを始める楽天は、ことし6月から5Gを始める計画です。

高速で低遅延という5Gの特徴は、医療の現場でも活用が期待されています。

遠隔診療の研究を進めている東京女子医科大学は、5Gの通信機能を備えたトラックの中で、遠隔地にいる医師の診断や手術のサポートが受けられる環境を整備しようとしています。

被災地や過疎地などでの活用を想定していて、専門医がいない場合でも、内視鏡の画像を送って正確な診断を受けられるようにすることや、手術中の映像などをリアルタイムで送ることで遠隔地にいる専門医の指示を受けながら手術できるシステムの構築を目指しています。

今の4Gでは、大量のデータのやり取りができないうえ、遅延が起きるため、病院以外の場所で手術をすることは難しいということですが、5Gであれば、可能になると見込まれています。

東京女子医科大学の村垣善浩教授は「新型コロナウイルスの影響もあり、遠隔で人と接するということが5Gによって医療業界でもさらに加速していくと思う。5Gの技術を使い多くのことにチャレンジしていきたい」と話していました。

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