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宮内庁の西村長官は10日の定例の記者会見で、婚約が内定している秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまと小室圭さんの結婚をめぐり、週刊誌などで批判的な報道があることについて、小室さん側が説明責任を果たすことが重要だという考えを示しました。

この中で、西村長官は「これからご結婚に向けてきっちり説明をしていくことで、批判に対してこたえていけることになろうかと思いますので、説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だと考えています」と述べて、小室さんの代理人の弁護士など小室さん側に対応を求めました。

眞子さまと小室さんについては、先月、秋篠宮さまが、記者会見で、「結婚することを認める」とする一方で、決して多くの人が納得し喜んでくれている状況ではないなどと話し、「今までの経緯も含めてきちんと話すということは、大事なことだと思っています」と述べられました。

西村長官は、この会見について「やはりいちばん大事なのはきちんと説明をしていくことだと強調されたという風に受け止めています」と話しました。

眞子さま自身も文書のなかで《様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております》と綴られていたが、逆風はむしろ強まるばかりだ。

こうした状況を受けて西村長官は会見で「ご結婚に向けて説明をしていくことにより、批判に対して答えていけることになるのではないか」と発言。「説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」と、小室圭さんや小室さんの代理人弁護士に、これまでのいきさつを説明をするよう求めたのだ。

ただ、西村長官の苦言が結婚の破談に繋がる可能性はほぼゼロだという。

秋篠宮さまが結婚を容認された時点で、お二人の結婚が破談になる可能性はなくなりました。西村長官が『説明責任を果たす』という明確なハードルを提示したことで、小室さん側にとってはむしろ結婚への道筋がはっきりしたともいえます」(前出・皇室担当記者)

 ご結婚に対する国民からの批判が根強い要因は、大きく分けて3つあると言えるだろう。一つは元婚約者に対する小室家の対応の冷徹さ。もう一つはダンマリを決め込んで嵐が過ぎ去るのを待つかのような姿勢だ。だがやはり最も大きいのは、ご結婚に際して血税から支払われる1億円を超えるとみられる一時金だろう。

「一時金の額を決める皇室経済会議の議員は衆院の正副議長、参院の正副議長、首相、財務相会計検査院長に加え、宮内庁長官の計8人です。西村長官は、小室さん側に一時金が事実上渡ることへの国民のアレルギーが強いことを痛いほど理解しています。だからこそ、説明責任を果たすべきだと迫ったわけです。説明責任がきっちりと果たされないままでは、皇室経済会議での審議はままなりません。

 皇室経済会議での決定に対して、批判の声が噴出する恐れもあるのです。また、小室さんが説明すべきこととして、ご結婚後の生活設計もあります。上皇上皇后両陛下の初孫として幼少時から国民の注目を浴びてこられた眞子さまを養うという意味で、小室さんの生活設計がよく見えてこないからです。

眞子さまは、小室さんとの結婚を《生きていくために必要な選択》と綴られた「お気持ち」文書を、宮内庁を通じて公表。これを受けて、秋篠宮さまは会見で「結婚することを認める」と明言され、眞子さまと小室さんの結婚はもはや確実になった。

そんななか、11月30日発売の『週刊現代』では、小室さんの母・佳代さんの元婚約者X氏が「400万円は返してもらわなくていい」と“交渉断念”を表明した。

さらに小室圭さんの代理人・上芝直史弁護士は本誌の取材に対し「圭さんは、ICU在学中は奨学金を利用していました。入学金と1学期目の授業料などは圭さん自身の貯金から支払い、それ以降の学費は全額、奨学金で賄っています」と回答。佳代さんがX氏から受け取った金銭が、小室さんの学費には使われていなかったと明らかにしたのだ。

まだ小室さん自身から十分な説明はなされていないが、これでご結婚延期の最も大きな原因となっていた小室家の金銭トラブルも解消されたことになる。

「小室さんとの結婚について、国民からの反発の声は決して小さくありません。しかし、結婚へのシナリオはすでに、眞子さまと小室さんの望んでいたとおりに進み始めているのです」

眞子さまと小室さんの結婚を“容認”された後の質疑応答で、秋篠宮さまは「結婚と婚約は違いますから」と発言された。

その意味深な発言は報道でも大きく取り上げられ、結婚はお認めになった秋篠宮さまだが「納采の儀」など皇室としての儀式は拒否されるのではないか、との見方が広がっている。しかし、前出の宮内庁関係者によれば、その解釈は間違っているという。

秋篠宮さまが「結婚と婚約」発言をする前に、「どの段階というのがいろいろあるかもしれませんけれども」と述べられた部分が重要だというのだ。

「婚約までの段階では親の立場で『結婚を認めない』こともありえるが、当事者2人の結婚の意思が固いとわかった段階になったことで、『婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立』という憲法の規定により『認めざるをえない』とおっしゃっているのでしょう。つまり、確固たる結婚への意思が綴られた眞子さまの文書が公表された段階で、これまでとは状況が変わったということです」

もし皇室としての儀式を行わずに結婚となれば、前代未聞のこと。そういった事態は避けたいということだろうか。

「結婚を認められた以上、前例を破ってまで儀式を行わないという考えは秋篠宮さまにはないでしょう。コロナ禍の収束が見えてからになりますが、皇室の儀礼に則って結婚関連の儀式も粛々と行われることになります。結納にあたる納采の儀はもちろん、結婚式や披露宴が行われないということは現状ではありえません」(前出・宮内庁関係者)

さらに、一部では「減額されるのではないか?」「辞退されるべきでは?」との声も上がっている一時金についても、前例を踏まえて約1億4千万円が支給される可能性が高いという。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、次のように解説する。

「女性皇族が皇籍を離脱される際の一時金の額は皇室経済会議で決めます。一時金は皇室経済法で《皇族であった者としての品位保持の資に充てるため》と規定されているため、たとえご本人の意向だとしても、減額するには相当の理由が必要です。前例に照らし合わせると天皇の孫というご身位ですから、黒田清子さんに支給された1億5,250万円の1割減になると思われます。ご結婚に伴う皇籍離脱で、一時金が支給されなかった前例はありません」

「皇族方には毎年、皇族費という日常生活費が支給されており、具体的な使い道に公開の義務はない、品位保持のためのものです。その金額はお立場によって差があり、秋篠宮さまの場合、皇嗣になられたことで、これまでの3倍である年間9150万円。皇族方の倹約精神は広く知られるところで、預貯金が実は多くあります。そこから、眞子さまと小室さんに援助される可能性はあるでしょう。ただし、それを把握する術は国民には一切ありません」(前出・宮内庁関係者)

 皇室関係者は、現実的な落としどころをこう語る。

「小室さんの収入だけでは、元皇族の生活水準をまったく保てませんよ。結婚後も眞子さまは清子さんのように、皇室の主要行事に参加し、皇族方と旧皇族が集う菊栄親睦会に出席されることもあるでしょう。そうしたとき、いつも同じお着物で、というわけにもいきません。

 盆暮れの贈り物にしても、多方面に“天皇の姉夫婦”として恥じない立派なものが必要です。一般家庭をはるかにしのぐ収入がない限り、親からの支援を頼らざるを得ない結婚生活になるわけです。表面上は、“駆け落ち婚”に見えても、半永久的に皇室のお金が流入するのでは。完全な独立とはほど遠いでしょう」

眞子さまには残された課題があるという。

「結婚式に至るまで、数々の儀式に臨まれることになりますが、それらは秋篠宮家と小室家の“共同作業”になります。小室さんを眞子さまの結婚相手として認められた秋篠宮ご夫妻ですが、金銭トラブルの当事者である小室さんの母・佳代さんには、まだ強い不信感を抱かれているのではないでしょうか……。

しかし、小室さんと頻繁にビデオ通話をされているという眞子さまは、佳代さんとも直接コミュニケーションをとられることもあると聞きます。小室さんがまだ米国に滞在しているなか、結婚を円滑に進めるためには、眞子さまと佳代さんの“嫁姑タッグ”が鍵を握ることになります」(前出・皇室担当記者)

さらに問題となるのが、披露宴の費用負担だ。

眞子内親王殿下のご結婚に直接かかる費用は、男性皇族の結婚とは違いますので、秋篠宮家の私費と小室家の負担で賄われます。披露宴などにかかる費用の分担比率は一般の人の結婚と同様に両家の話し合いで決めることになります」(前出・山下さん)

結婚が延期される以前、眞子さまと小室さんの結婚式と披露宴は’18年11月4日に帝国ホテルで行われることになっていた。帝国ホテルといえば、’05年、上皇ご夫妻の長女・清子さんと黒田慶樹さんの結婚披露宴会場でもある。このときは披露宴には両家合わせて約120人が列席していた。

「当時は“地味婚”といわれましたが、それでも帝国ホテルで100人前後の披露宴を行おうとすると、少なくとも500万円はかかります。結婚延期前、宮内庁は公式に、帝国ホテルで行うと発表してしまっています。一度、延期で迷惑をかけてしまった以上、会場変更も難しいのではないでしょうか。一連の儀式の段取りから結婚式の費用負担まで、秋篠宮家と小室家の話し合いは難航することが予想されています。そこで眞子さまが橋渡し役となって、“義母”である佳代さんの意見を、秋篠宮ご夫妻に伝え、説得していく役割を担われることになるでしょう」(前出・宮内庁関係者)

「お気持ち」を綴られた文書のなかで眞子さまは《結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたいと思っております》と記されていた。

小室さん不在の日本で佳代さんとタッグを組まれる眞子さまは、結婚の儀式を実現するため秋篠宮ご夫妻に次々と相談をもちかけられていくことになる――。

 秋篠宮さまのお誕生日である11月30日に発売された「週刊現代」では、小室さんの母・佳代さんの元婚約者で、約400万円の貸金返還を求めていた70代の男性が「もう返金は求めない」と“独白”した。

 記事によれば男性は、佳代さん側と話し合いが進まず、昨年末に交渉を終わらせたい旨、先方に伝えたという。が、相手の弁護士は「男性が世間に“金銭問題は解決済み”とアナウンスすること」に拘った。男性は同意できずにいたが、眞子さまの「お気持ち」に心を動かされ、請求をしない意思の公表を決意したという。男性の代理人に聞くと、

「佳代さんに会って話したいというこちらの要望は叶わずじまいでしたが、相手方の『解決済みとアナウンスしてほしい』という主張から男性は、そこに固執する姿勢を感じたといいます」

 としながら、

「400万円は今でも生活のために必要なお金ですが、その気持ちとは折り合いをつけたわけです。彼の暮らしは決して楽ではなく、苦しい選択だったと思います」

 男性は実際に、小室家と同じマンションにあった自宅を売却した上、高級外車も手放しており、これで一件落着とは到底言えまい。そもそも秋篠宮さまも今回の会見で、

〈(二人が)今までの経緯とか、そういうことを含めてきちんと話すことは大事〉

 そう述べられており、さる宮内庁関係者も、

「一連の急展開に、最もお嘆きなのは上皇后さまです」

 と明かす。初孫である眞子さまのご公務にことのほか期待を寄せられてきた上皇后さまは、

「常に国民に寄り添い、苦楽を共になさることで平成流の皇室を築き上げてこられました。そのご意思は皇嗣家にも引き継がれたはずですが、報じられた限りでは今回、元婚約者の男性は返済を諦めて“泣き寝入り”を余儀なくされたとも言えます。たとえ1人であっても結果的に国民を泣かせることになった結婚に、皇族が関わってしまったわけです。平成の30年余りにわたって営々と築き上げられてきた伝統を、誰よりも目をかけてきた眞子さまが小室さんとともに壊してしまわれたのだから、お気持ちは拝察するに余りあります」

 この関係者は続けて、

上皇后さまはもともと、小室さんの存在が報じられた直後から『あのような方で眞子は大丈夫でしょうか』と、その言動を疑問視なさっていました。そうした不安は的中し、2017年9月の婚約内定会見では自らを太陽に、眞子さまを月と喩(たと)えたことで、女性皇族の中には『皇族を太陽でなく月とは何ごとでしょうか』と不快感を露わになさった方もいらっしゃった。その後も、皇室内からは『両殿下がおられながら、なぜ小室さんのような方を選んでしまわれたのか』といった、お嘆きの声も出ていたのです」

 そうした“声”は、今なお響いているようで、

眞子さまの『お気持ち』公表で、にわかに結婚の可能性が高まったわけですが、小室さんはもとより、母親の佳代さんについても、やはり女性皇族の中には『ああした方が今後はご親戚となるのでしょうか』『どのようにお付き合いしていけば……』と、戸惑う方もおられます」(同)

 茶色く染めた頭髪に眼鏡を乗せ、肩に薄手のジャケットを引っ掛けて街なかを闊歩する佳代さんを、先日都内で目撃した。およそ“皇室の縁者(予定)”といった佇まいは皆無、えも言われぬ雰囲気を醸し出しており、皇族方が当惑なさるのもむべなるかなである。

「“自主性を重んじる”が、秋篠宮家の家風です。それはお子様方の学校選びにも表れていますが、今回はマイナスに働いてしまいました。殿下は当初から『眞子が選んだ人だから』と、小室さんについてよく知ろうともなさらず、手放しで交際を容認されていた。その結果、婚約内定後に次々と醜聞が出てくるといった事態を招いたわけです。こうした展開も、他の皇族方からすれば信じがたい不手際だと映ってしまうのです」(同)

 現に、メガバンク勤務の男性とデートを重ねられていた高円宮家の長女・承子(つぐこ)さまは6年前、ご結婚の可能性を尋ねる本誌(「週刊新潮」)の取材にこう仰っていた。

〈昔から私、結婚とお付き合いするのとは、完全に別だと思ってきました〉

 恋愛感情に基づき交際したとしても、いざ結婚となれば、それは家同士の縁組に発展する。単に“好きだから”といった感情で衝き動かされるような振る舞いは、厳に慎まねばならない──。いずれは民間人となられる女性皇族として、その意味するところの重さを知り尽くされているお話しぶりであった。翻って、

眞子さまの『お気持ち』からは、そうした成年皇族の心構えが微塵も窺えませんでした。ひたすら“好きだから一緒に”と訴えるのみで、お立場がありながら“公”より“私”を優先しているのは明らかでした」(前出・宮内庁関係者)

 それでも現行の制度が続けば、ゆくゆくは皇位秋篠宮家へと移り、かつ小室さんが将来の天皇の義理の兄となる……。

「そうした状況を国民が受け入れるかどうかは措(お)くとして、『皇女』案を持ち出す前に、政府はまず安定的な皇位継承を確保するための議論を始めるのが先でしょう」(同)

 今年2月、当時の菅官房長官は「立皇嗣の礼の後に本格的な議論に入る」と述べていた。その頃すでに有識者へのヒアリングを非公式に進めていたとはいえ、16年から始まった「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」で座長代理を務めた御厨貴東京大学名誉教授は、こう言うのだ。

「本来必要なプロセスは有識者会議を開くことです。非公式の聞き取りは本格的な議論ではありません。ところが当時、政権に近い人からは『有識者会議などの具体的な動きは40年間やらない』と聞かされました。安倍政権は、皇位継承に関する議論をとにかく先送りにしたかったのでしょう。その姿勢は、菅政権にも継承されているように見えてなりません」

 政府の不作為も手伝って、あろうことか国民の心が皇室から離れてしまうような事態となれば……。返す返すも眞子さまは、恐るべき青年を選んでしまったのだ。

「11月13日の眞子さまの『お気持ち』文書発表以来、眞子さまと小室さんの結婚のゆくえばかりが注目される事態になっています。実は11月には、両陛下が初めてリモートで医療現場を視察される“オンライン行幸啓”をなさったのですが、報道の量は決して多くありませんでした。両陛下の画期的な試みが、小室さん問題の影に隠れてしまったといえます。宮内庁としては、小室さん問題ではなく、本来の皇室の役割に注目が集まるようにすることが急務なのです」(宮内庁関係者)

#田布施

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