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出版業界の調査や研究を行う出版科学研究所のまとめによりますと、去年1年間の出版物の推定販売額は、紙と電子の合計で前の年より4.8%多い1兆6168億円と、2年連続で前の年を上回りました。

このうち電子出版の売り上げは、3931億円と前の年を28.0%上回る大幅な伸びとなり、中でも電子コミックは前の年より31.9%増えて3420億円と全体の9割近くを占めました。

研究所は、新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす時間が増えたことや、漫画「鬼滅の刃」の爆発的なヒットが増加の要因にあげられるとしています。

一方、紙の出版物は、コロナ禍で需要が高まったコミックスや児童書などが売り上げを伸ばしましたが、定期刊行されている雑誌の売り上げが発売中止や休刊などによって大幅に落ち込み、前の年より1.0%少ない1兆2237億円となりました。

出版科学研究所は「今後の推移を見ていく必要があるが、長引く出版不況が好転する兆しを示す結果となった」としています。

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