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中東ヨルダンの前皇太子ハムザ王子と側近らが国家の不安定化を画策したとして側近らが逮捕された事件で、サファディ副首相兼外務・移民相は4日、王子の妻と、逮捕された王宮府のアワダラ元長官が出国する準備をしていたと明らかにした。

 サファディ氏によると、王子の妻を出国させるため、王子側の関係者が外国勢力に航空機の手配を依頼したのを確認。「ヨルダンの安定を損なう悪意ある計画」を実行する時期について外国勢力とやりとりしたことも把握し、軍高官が3日、計画を中止するよう王子に通告したが従わなかった。

 王子はその後、軍による軟禁下に置かれたとみられている。

ヨルダンのサファディ外相は4日、首都アンマンで記者会見し、アブドラ国王の異母兄弟で前皇太子のハムザ王子が外国勢力と連携して国家の不安定化を企てたとして、ハムザ王子に近い王族など十数人を逮捕し、捜査していることを明らかにしました。

サファディ外相はハムザ王子の企ての内容や外国勢力の詳細については触れず、「国の治安と安定を脅かす行動があった」としています。

ハムザ王子はアブドラ国王が即位した1999年に皇太子に任命されましたが、2004年に解任され、国王との間に距離があったとされていて、3日イギリスの公共放送BBCを通じて企てを否定するとともに「自宅に軟禁されている」と主張しました。

親米国家のヨルダンは安定した王制で知られ、政情不安が伝えられるのは異例のことです。

今回の事態を受けアメリカや中東諸国はアブドラ国王を支持する声明を相次いで出していて、ヨルダンの不安定化につながらないよう注視しているものとみられます。

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