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経団連は1日の定時総会で、リンパ腫の治療に専念するため任期途中で会長を退任した中西宏明氏に代わって、住友化学会長の十倉雅和氏(70)を新しい会長に選任しました。

就任のあいさつで、十倉氏は「今回の就任は私にとって非常に難しい決断だったが『義を見てせざるは勇なきなり』ということばがあるように、火急の事態に志を高く持ち、全力を尽くす所存だ」と抱負を述べました。

そのうえで十倉氏は、脱炭素社会の実現に向けて新しい行動計画を策定し、経済界として政府の取り組みを後押ししていく方針を明らかにし「日本と世界のカーボンニュートラルの実現に貢献していく」と強調しました。

1日の定時総会では副会長6人の人事案も正式に決まり、女性では初めてとなる副会長にIT大手ディー・エヌ・エー南場智子会長が就任しました。

十倉会長は就任後の会見で、新型コロナウイルスを早期に収束させて経済活動を正常化するために、ワクチン接種の加速に向けた職場環境の整備など、経済界として政府への協力を進める考えを示しました。

この中で十倉会長は「新型コロナの一日も早い収束を目指して、感染拡大の防止と経済活動の両立に向けて全力で取り組みたい。経団連としても最優先の課題だ」と述べました。

そのうえで、ワクチン接種の加速に向けては「職場での接種の実施や、産業医や看護師の派遣、接種会場の提供など、できるものはすべてやる覚悟だ」と述べ、経済界としても政府への協力を進める考えを示しました。

また、脱炭素社会の実現に向けた新しい行動計画について、十倉会長は「実現に向けてもう一度、力を入れ直して具体的な行動計画をまとめていきたい。政府目標の達成は簡単な道のりではないが、産業界も逃げずに対応したい」と述べました。

女性として初めて経団連の副会長に就任した南場智子氏は、1日の記者会見で、将来性の高いベンチャー企業を育成する仕組みづくりを積極的に提言していく考えを示しました。

この中で南場氏は「この30年で世界の産業のリーダーは大きく入れ替わり、世界の時価総額上位10社のうち8社はベンチャーキャピタルの出資で成長した企業だ」と指摘しました。

そのうえで「日本でもスタートアップが増え、優秀な人材が担い手となっているが、世界で成功した企業が現れていないのが課題だ。日本経済のダイナミズムを復活させるために、スタートアップを育てる仕組みを力強いものにしたい。ユニコーンと呼ばれる将来性の高いベンチャー企業の数を今後5年程度で10倍にしたい」と述べ、ベンチャー企業を育成する仕組みづくりを積極的に提言していきたいという考えを示しました。