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首相は小泉氏と首相官邸で会談した。小泉氏が閣議決定による衆院の「任期満了選挙」を避けるよう求め、首相は受け入れたという。総裁選の投開票前に日程の閣議決定を行う任期満了選挙を巡っては、党内から「新総裁を縛る」と批判の声が上がっていた。小泉氏は会談後、「首相は、総裁選で選ばれた人が衆院選(の日程)を決めるべきだと考えている」と記者団に語った。総裁選で首相が再選した後に衆院を解散すれば、衆院選衆院議員任期満了の10月21日以降にずれ込む可能性が高い。首相以外の候補が勝利すれば、首相指名と組閣を行う必要があるため、衆院選はさらに遅れる見通しだ。

自民党は3日午前11時半すぎから党本部で臨時の役員会を開き、およそ10分ほどで終了しました。

出席者によりますと、この中で菅総理大臣は「新型コロナウイルスの対策に専念したいので総裁選挙には立候補しない」と述べ、今月17日告示、29日投開票の日程で行われる自民党総裁選挙に立候補しないことを明らかにしました。

これにより今月末に総裁としての任期が満了するのに伴い、総理大臣を退任することになります。

また、来週6日に行いたいとしていた党役員人事についても実施しない考えを示しました。

そして菅総理大臣は午後、総理大臣官邸で記者団に対し「先ほど開かれた自民党役員会で私自身、新型コロナ対策に専念をしたいという思いの中で、自民党総裁選挙には出馬をしないことを申し上げた」と述べました。

そのうえで菅総理大臣は「総理大臣になってから1年間、まさに新型コロナ対策を中心とするさまざまな国が抱える問題に全力で取り組んできた。今月17日から自民党の総裁選挙が始まることになっている。私自身、出馬を予定する中でコロナ対策と選挙活動を考えた時にばく大なエネルギーが必要だ。そういう中でやはり両立はできず、どちらかに選択すべきだ」と述べました。

さらに「国民に約束を何回もしており、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため私は専念したいと判断した。国民の命と暮らしを守る総理大臣として私の責務なので、専念してやり遂げたい」と述べ、来週にも改めて記者会見を行う考えを示しました。

菅総理大臣は3日朝8時前、東京 赤坂にある議員宿舎を出て、公用車で総理大臣官邸の地下駐車場に入りました。敷地内でおよそ30分間、日課としている散歩を行ったものとみられます。

その後、8時半ごろに改めて正面玄関から総理大臣官邸に入り、記者団が「おはようございます」と声をかけると「おはようございます」と返しました。

午前10時すぎからは閣議に出席し、その後、麻生副総理兼財務大臣や茂木外務大臣とそれぞれ数分間、会談しました。

このあと、政府の地球温暖化対策推進本部の会合にオンラインで参加しました。

そして午前11時すぎに自民党本部に入り二階幹事長や林幹事長代理と会談したあと、11時半ごろからおよそ10分間、臨時の役員会に出席しました。

菅総理大臣は自民党本部から総理大臣官邸に戻った際、記者団が「自民党役員会での発言内容について教えてください」と質問したのに対し、何も答えず執務室に入りました。

菅総理大臣が今月行われる自民党総裁選挙に立候補しないことを表明したことについて海外メディアも伝えています。

AP通信は「菅総理大臣は新型コロナウイルス対策で遅れをとったほか、国民の健康への懸念がある中でオリンピックを開催したことで批判を受け、支持率が急降下した」と伝えています。

また、AFP通信は「今回の衝撃的な発表はパンデミックへの対応をめぐり菅政権の支持率が過去最低となっているなかで行われた」と伝えています。

そのうえで「菅総理大臣は新型コロナウイルスへの対策に苦慮し、日本はワクチン接種が遅れたため記録的な第5波に苦しめられている」としています。

アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは「菅総理大臣は歴史的に不人気な政権を救おうと何日も費やしたあと急な判断をくだした。新型コロナウイルスの症例が過去最高を記録し、ワクチンの供給が不安定となって入院も難しくなる中、これ以上続けられないと判断したとみられる」と伝えています。

また、アメリカのメディア、ブルームバーグは「東京オリンピック後の数週間、日本では感染者が急増し菅総理大臣の支持率は急落していた。さらに先月は菅総理大臣が政治家としてのキャリアをスタートさせた横浜市市長選挙で支援していた候補が敗れるなど打撃が続いていた」と伝えています。

そのうえで「安倍前総理大臣が日本で最も長く総理大臣を務めたあと、日本を再び短命なリーダーの時代に戻さないようにしようと考えていた。しかし新型コロナウイルス対策や汚職スキャンダル、オリンピックをめぐる論争などすべてが影響を及ぼした」と指摘しています。

アメリカのCNNテレビは東京から中継で、菅総理大臣の表明の背景について「安倍前総理大臣が健康上の理由で退いたあと、延期されたオリンピックと進行中の新型コロナウイルスの大流行という非常に困難な状況を引き継いでいた」と伝えています。

国営の中国中央テレビはニュース番組で「菅総理大臣が自民党の臨時役員会で総裁選挙に立候補しないことを表明した。今月末に総裁の任期が満了するのに伴い総理大臣を退任することになる」と伝えました。

そして「このところ新型コロナウイルスの影響で支持率がずっとよくなかった」と伝えました。

また、韓国の連合ニュースも「立候補の見送りにより菅総理大臣が総裁の任期満了にあわせて総理大臣を辞任するという見通しが出てきている」と伝えています。

二階幹事長は、記者団に対し「臨時役員会で菅総理大臣から、新型コロナ対策に専念したいとのことで、総裁選に不出馬の発言があった」と明らかにしました。

そのうえで「正直びっくりしているが、総裁の発言なので、考えに考えて決断されたのだろう。我々がその場で押し問答しても、適切ではないと考え、総裁の考えを受け入れて、今後の党運営に対処していきたい」と述べました。

また二階幹事長は、菅総理大臣の総裁選挙の立候補見送りについて「けさ知った」と述べました。

また二階幹事長は、「この1年間、ずいぶん活躍されたと思っている。執行部と党で一丸となって、総理・総裁を支えてきた。私にも長い経験があるが、執行部と党とで静かに職責に向かって取り組んだ、歴史的にも素晴らしいことではなかったかと思い返している。誠に残念であるが、精いっぱいやって熟慮のうえで決断したことだから、しっかり受け止めて党の円満な発展につなげていくことが我々に残された仕事だ」と述べました。

二階幹事長は、臨時役員会の前に菅総理大臣から立候補を見送ることをあらかじめ伝えられたことを明らかにしました。

そのうえで「菅総理大臣に対し、どんな言葉をかけたのか」と質問されたのに対し、「在任中の活躍に敬意を表するとともに、これからも発展のために高い立場からご指導をいただくようにお願いしたいと伝えた」と述べました。

菅総理大臣は去年9月、辞任した安倍総理大臣の後継を争う自民党総裁選挙で圧勝し、第99代の総理大臣に選出されました。

国民のために働き、スピード感を持って、実行に移すことを前面に打ち出した菅内閣

内閣発足直後のNHK世論調査では、支持率が62%と高い水準でスタートしました。

携帯電話料金の値下げや、行政手続きのデジタル化などに取り組み、9月1日には、デジタル庁を発足させました。

また、脱炭素社会の実現に向けて「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明しました。

4月にアメリカを訪問。

バイデン大統領が、対面で会う初めての外国首脳として会談し、対中国政策などを協議したのに続き、6月には、イギリスでのG7サミット=主要7か国首脳会議に出席しました。

一方で、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから総務省の幹部らが接待を受けていたことなどが相次いで発覚。

総務省の幹部らが処分される事態となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大には歯止めがかからず、終始対応に追われました。

観光需要の喚起策「Go To トラベル」は、感染収束にめどがたたないため去年12月に、全国一斉の一時停止を余儀なくされました。

ことしに入ってからは、各地に緊急事態宣言などを出し、感染対策として、飲食店での酒やカラオケの提供停止や、時短営業などを進めました。

ワクチン接種にも取り組み、総合調整役には河野規制改革担当大臣を起用。

政府によりますと、2回目の接種を終えた人は、8月末までに5850万人余りと、国内の全人口の46%に達しました。

「緊急事態宣言」も対象地域の拡大や期間の延長が繰り返されています。

東京では、ことしに入ってから宣言などが出されていない日は、1か月足らずで、いわゆる「自粛疲れ」や「宣言慣れ」によって、対策の効果が薄れているといった指摘もあります。

1年延期された東京オリンピックパラリンピックは、東京への緊急事態宣言を考慮し、ほとんどの会場は無観客となりました。

選挙では厳しい戦いを強いられました。

4月に行われた衆参3つの選挙は、野党候補が勝利し、自民党は、候補者擁立を見送った選挙を含め全敗。

7月の東京都議会議員選挙では、自民党が第1党となったものの、公明党とあわせて目標としていた過半数には届かず、過去2番目に少ない33議席にとどまりました。

さらに8月下旬に、菅総理大臣のおひざ元で行われた横浜市長選挙では、みずからが支援した小此木・元国家公安委員長立憲民主党が推薦した山中市長に大差でやぶれ、衝撃が広がりました。

新型コロナウイルスの感染状況とほぼ連動して、内閣支持率も下がり続けました。

8月のNHK世論調査では、菅内閣を「支持する」と答えた人は29%で、内閣発足以降最低を更新しました。

そして自民党の総裁選挙。

菅総理大臣は、「総裁として時期が来れば出馬するのは当然のことだ」と繰り返し、再選への意欲を示していました。

閣僚や党幹部が菅総理大臣の再選支持を相次いで表明する一方で、中堅若手議員などからは、「菅総理大臣では衆議院選挙を戦えない」などの声もあがっていました。

こうした中先月下旬には、岸田前政務調査会長が、立候補を正式に表明しました。

これに対し菅総理大臣は、来週6日に、二階幹事長の交代など、党役員人事に踏み切ったうえで、総裁選挙に臨む考えを示していました。

しかし、菅総理大臣は3日、新型コロナウイルス対策に専念したいとして総裁選挙への立候補しないことを自民党の臨時役員会で表明しました。

菅総理大臣は、就任からおよそ1年で退陣することになりました。

菅総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し、今月行われる自民党総裁選挙に立候補しないことを表明しました。これにより菅総理大臣は今月末に総裁としての任期が満了するのに伴い、退任することになります。

この中で菅総理大臣は「先ほど開かれた自民党役員会で私自身、新型コロナ対策に専念をしたいという思いの中で、自民党総裁選挙には出馬をしないことを申し上げた」と述べ、今月行われる自民党総裁選挙に立候補しないことを表明しました。

これにより菅総理大臣は今月末に総裁としての任期が満了するのに伴い、退任することになります。

そして菅総理大臣は「総理大臣になってから1年間、まさに新型コロナ対策を中心とするさまざまな国が抱える問題に全力で取り組んできた。今月17日から自民党の総裁選挙が始まることになっている。私自身、出馬を予定する中でコロナ対策と選挙活動を考えた時に莫大なエネルギーが必要だ。そういう中でやはり両立はできず、どちらかに選択すべきだ」と述べました。

そのうえで「国民に約束を何回もしており、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため私は専念したいと判断した。国民の命と暮らしを守る総理大臣として私の責務なので、専念してやり遂げたい」と述べ、来週にも改めて記者会見を行う考えを示しました。

デジタル庁の事務方トップにあたる「デジタル監」に就任した石倉洋子氏が自身のウェブサイトで、インターネット上の画像サンプルを無断で使用していたことがデジタル庁などへの取材でわかりました。

無断で画像のサンプルが使用されていたのは、石倉デジタル監が個人で運営しているウェブサイトです。

ことし2月以降の記事を確認したところ、写真やイラストなどの画像を販売するサイト「PIXTA」が公開していたサンプル画像が少なくとも3枚使用されていました。

PIXTA」の運営会社はサンプル画像を無断で使用することは利用規約違反にあたるとして、石倉デジタル監に対して画像を取り下げるよう伝えたということです。

デジタル庁によりますと、これに対して石倉デジタル監は「全く私の不注意で申し訳ありません」と謝罪し、ウェブサイトを非公開にしたということです。

デジタル庁は「今後、このようなことがないようにしたい」とコメントしています。

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