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ボルソナロ大統領は、これまで新型コロナウイルスの感染対策に消極的な姿勢をとり続け、去年みずからが感染したあとは「私の抗体の値はとても高い」などと主張し、ワクチンを接種してきませんでした。

今回の国連総会にあたって、国連本部のあるニューヨーク市は参加者にワクチンの接種を求めていましたが、ボルソナロ大統領は拒否し、国連としても「強制はできない」として、未接種のままでの出席を認めました。

21日、国連総会で演説したボルソナロ大統領は「ワクチン接種を希望する人たちは支援するが、接種証明書の導入など接種の義務化につながるあらゆる取り組みには反対だ」と述べ、ワクチンに否定的な姿勢を改めて強調しました。

ことしの国連総会では、パンデミックの収束に向けて、いかにワクチンを世界で分配するかが主要なテーマの1つだけに、ワクチンに否定的なボルソナロ大統領の姿勢は波紋を広げています。

ブラジルのボルソナロ大統領は、今月19日からニューヨークを訪問し、21日、国連総会に出席して演説を行ったあと、帰国の途に就きました。

これに関連してブラジル政府は21日、大統領に同行していたケイロガ保健相が、現地で新型コロナウイルスの検査を行った結果、陽性だったことを明らかにしました。

ケイロガ保健相は体調に問題はないということですが、そのまま滞在先のホテルで14日間の隔離措置に入るとしています。

ケイロガ保健相は国連総会に先立って、20日に行われたボルソナロ大統領とイギリスのジョンソン首相との会談に同席したほか、19日には大統領やほかの閣僚らとともに路上でピザを食べたと伝えられていました。

ブラジル国内ではボルソナロ大統領が、新型コロナウイルスのワクチンを接種しないまま訪米したことに批判の声が上がっていて、ウイルス対策の指揮をとる閣僚が感染したことに波紋が広がっています。

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