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WFPとFAO=食糧農業機関は、25日、アフガニスタンの食料事情についての報告書を公表しました。

それによりますと、干ばつやイスラム主義勢力タリバン復権して以降の混乱による経済の悪化などから、11月から来年3月までの間にアフガニスタンの人口の半数以上にあたる2280万人が、かろうじて必要最低限の食事がとれるか栄養失調に陥るかという、深刻な食料不足に陥ると分析しています。

報告書では、WFPとFAOが10年前からアフガニスタンで分析を始めて以降、最悪の食料不足になると警鐘を鳴らしています。

WFPは、この先3か月のアフガニスタンでの支援活動に1億ドル、日本円で113億円あまりが必要だとして、国際社会に緊急の支援を呼びかけています。

WFPのビーズリー事務局長は「私たちが人道支援を強化しなければ、この冬、数百万人のアフガニスタンの人たちが家を追われるか飢えるかの選択を迫られることになる。いま行動を起こさなければ、大惨事を目の当たりにすることになる」として、一刻も早い人道支援の必要性を訴えています。

アフガニスタンの首都カブールの公園には、ことし8月以降、各地で起きた戦闘などで家を追われた人たちが25日もテントを張って暮らしています。

イスラム主義勢力タリバンはこうした人たちに退去を促すため、食料などの支援を行っていないということです。

北部のバグラン州から逃げてきた40歳の女性は「これまでタリバンの暫定政権もだれも私たちを支援してくれていません。家に戻れといいますが、お金も食べものもなくてどこにいけばいいのですか。故郷に家はありましたが、戦闘でロケット砲が当たり、壊されてしまいました」と話していました。

また同じ北部のバグラン州から来た46歳の女性は「夫は殺され、テントで暮らしています。水も食べ物もありません。きょうは20アフガニ、25円でパンを買い、朝と夕方の2回に分けて子どもに与えてます。私たちには何もないのです」と窮状を訴えました。

アフガニスタンイスラム主義勢力タリバンは24日、経済の悪化で食料不足が深刻化する中、生活に困窮した人たちに公共工事の労働の対価として小麦粉を現物支給する計画を発表しました。

それによりますと、首都カブールで失業している4万人を対象に、雨水をためる貯水池を建設する公共工事に従事すれば主食の小麦粉などを現物で支給するということです。

タリバンは、傘下の農業省で備蓄している6万6000トンの小麦粉を提供して、東部ジャララバードや南部カンダハルなどでも、同様の公共事業を行う計画です。

タリバンの暫定政権は国際社会に対して政治問題と切り離して人道支援を行うよう求めていて、10月開かれたG20サミット=主要20か国の首脳会議の緊急会合では、日本を含む各国が国連機関を通じて支援を行うことを確認しました。

アフガニスタンではこれから厳しい冬を迎えるだけに、国際社会の支援が暫定政権のもとで確実に市民に届けられるかどうかが焦点です。

これは、茂木外務大臣が、閣議のあとの記者会見で明らかにしたものです。

それによりますと政府は、26日、アフガニスタンに対し、日本円にして総額65億円余りの緊急無償資金協力を実施することを決めました。

具体的にはWFP=世界食糧計画など7つの国際機関を通じて、小麦や豆類といった食料や避難民向けの住居用シェルターなどの支援が行われるということです。

アフガニスタンに対する緊急無償資金協力は、イスラム主義勢力タリバン復権して以降、初めてとなります。

WFPなどは11月から来年3月までの間に、アフガニスタンの人口の半数以上にあたる2280万人が深刻な食料不足に陥るおそれがあると指摘しています。

茂木大臣は「首都カブールの陥落以降、食料不足などの人道状況の悪化が続いており、国内避難民も急増している。アフガニスタンの人たちに寄り添った支援を実施していきたい」と述べました。

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