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国連は、経済力などをもとに加盟国が負担する分担金の額を決めていて、分担金を2年分以上滞納した加盟国は、国連総会での投票権がなくなる国連憲章で定められています。

グテーレス事務総長は、国連総会議長に送った10日付けの書簡で、加盟国のうち、イランやベネズエラ、それにスーダンなど合わせて8か国について、分担金の滞納額が2年分以上にふくらんだとして、国連総会での投票権を失うことを明らかにしました。

8か国は今後、国連総会で決議案の採決などが行われても1票を投じることはできませんが、必要な額を支払えば、投票権を回復できるということです。

国連では、一部の加盟国による分担金の滞納が、慢性的な財政難の要因となっています。

投票権を失う8か国は、
アンティグア・バーブーダ
コンゴ共和国
ギニア
▽イラン
パプアニューギニア
スーダン
▽バヌアツ
ベネズエラ

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イエメンでは、民主化運動「アラブの春」で独裁政権が倒れたあと、ハディ政権と反政府勢力フーシ派との間で泥沼の内戦が続いていて、国連でこの問題を担当するグルンドバーグ特使が12日、安全保障理事会で現状を報告しました。

それによりますと、フーシ派が掌握する首都サヌアに対し、ハディ政権を支援するサウジアラビアなどが空爆を強化していて、住宅地にも被害が出ているということです。

これに対し、フーシ派はサウジアラビアへの越境攻撃を増やしているほか、油田があるイエメン中部のマリブへの攻勢を断固として続けているということです。

グルンドバーグ特使は、この数週間は「イエメンの内戦でこれまでに目にしてきた最も深刻なレベルまで戦闘が激化している」と述べたうえで、人道危機がさらに悪化することに危機感を示しました。

またグルンドバーグ特使は、フーシ派が今月、沖合の紅海を航行していたUAEアラブ首長国連邦船籍の貨物船を捕らえ、乗組員を拘束していることについても懸念を表明しました。

紅海は、スエズ運河につながる物流の要路で、航行の安全が脅かされることに不安の声が広がっています。

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