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フィリピンではことし5月、現職のドゥテルテ大統領の任期満了に伴う大統領選挙の投票が行われ、8日から選挙戦が始まりました。

主要な候補は、かつて独裁体制を敷いた故マルコス元大統領の長男、フェルディナンド・マルコス上院議員(64)、現職の副大統領でありながらドゥテルテ政権の強権的な姿勢を批判してきたレニー・ロブレド氏(56)、マニラ市長のフランシスコ・ドマゴーソ氏(47)、そして、元プロボクサーで上院議員マニー・パッキャオ氏(43)の、合わせて4人です。

このうちマルコス氏は8日夜、首都マニラ近郊でおよそ2万人の支持者を前に演説を行い、「団結することで新型コロナウイルスと経済危機を乗り越える第一歩を踏み出そう」と訴えました。

世論調査では、マルコス氏がほかの候補を大きく引き離しSNSを通じて若い世代を中心に支持を広げていて、地元メディアは、今後、その勢いを維持できるかに大きな関心が集まっていると伝えています。

選挙では、ドゥテルテ大統領が進めた強硬な麻薬犯罪の取締りの是非や、南シナ海の領有権をめぐり対立する中国との関係も、争点となっていて、激しい論戦が予想されます。

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