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バイデン大統領は、午前10時前、白バイやパトカーに先導され、およそ20台の車列で正門から皇居に入り、二重橋を通って天皇皇后両陛下のお住まいの御所に向かいました。

天皇陛下アメリカの大統領との会見は、令和元年のトランプ大統領以来3年ぶりで、天皇陛下がバイデン大統領と会われるのは、皇太子時代の平成25年以来となります。

御所の玄関では、天皇陛下が大統領をにこやかに出迎え、英語でことばを交わしながら再会を喜び合われたということです。

宮内庁によりますと、会見は御所の小広間でおよそ30分間、通訳を交えて和やかな雰囲気で行われたということです。

この席で、大統領が「日本とは大変強い絆があり、アジア太平洋地域において、日本は最も重要なパートナーです」と述べると、天皇陛下は「今回の大統領の訪日により、日米両国の友好親善関係が、さらに増進することを願っています」とこたえられたということです。

また、新型コロナウイルスについて、大統領が「この問題には国境がないので、国々が協力して対処することが必要です」と述べると、天皇陛下は「感染症は歴史上、繰り返し起こる問題であり、人類が手を携えて乗り越えていくことが必要です」と述べられたということです。

天皇と外国の元首や王族との会見は、国際親善のための公務として行われています。

平成の時代、上皇さまの会見は合わせて354回に上り、先方が夫妻で訪れた場合などには上皇后さまも同席されました。

両国関係の発展を願う言葉が交わされたほか、歴史や文化、環境問題など、話題は多岐に上り、上皇さまが、災害の支援に対するお礼を述べられることもありました。

時代が変わった令和元年5月、天皇陛下は皇后さまとともに国賓として来日したアメリカのトランプ大統領夫妻との会見に臨まれます。

この席で天皇陛下が「皇室と米国の交流は長く、上皇陛下からさまざまな経験をした話を聞きました」などと述べられると、大統領は「日米関係は、戦争などさまざまな経験を乗り越えて、今のすばらしい関係が構築されているのだと思います」などとこたえたということです。

天皇陛下は、その後も各国の大統領などとの会見を重ねましたが、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、東京オリンピックで各国の大統領らと会われた以外、会見の機会はありませんでした。

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