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岸田総理大臣は18日夜、動画配信サイト「ニコニコ生放送」の討論会に出席し、憲法改正について「改正の議論が進まないのは、国会として発議する中身の議論が進んでこなかったからだ。ようやく通常国会では議論が活発に行われるようになったが、この議論を深め、発議する内容をしっかりと詰めていきたい」と述べました。

そのうえで憲法改正の時期について「いつまでと決めるものではないが、喫緊の課題であり、できるだけ時間をかけずに国民に選択していただく機会をつくるべく、国会としても努力しなければならない」と述べ、早期に国会で憲法改正案を発議し、国民投票の実施を目指す考えを強調しました。

また憲法9条を改正して自衛隊を明記することについて「自衛隊違憲論争に多くの国民が違和感を持っている。違憲論争に終止符を打つことは、自衛隊の安定性を考えても重要ではないか」と述べました。

一方、同じ討論会で公明党の山口代表は9条について「集団的自衛権をフルサイズで行使することを認めない規定として機能している。外国の領域で日本の部隊が武力を行使しないための規定だ」と指摘しました。

そのうえで自衛隊の明記については「ほとんどの国民は自衛隊は合憲で定着しているという認識だ。あえて憲法に書かなければ自衛隊の仕事ができないということではない」と述べました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、政府はインド太平洋地域で同様の事態が起きるのを防ぐには、防衛力の強化だけでなく、自由や民主主義など普遍的な価値観を共有する国々と結束を図るための外交力を高めていく必要があるとしています。

そのためには関係国が直面している課題の克服に日本がより一層、貢献していくことを、内外に明確に示すことが不可欠だとして、ODA=政府開発援助を拡充する方針です。

日本のODAの予算規模は今年度の当初予算で5600億円余りと、ピーク時の1997年の半分程度にまで減っていることから、政府は今後の財政状況も見極めながら、継続的に増額を図っていきたい考えです。

またODAの支援分野についても、新型コロナなどの感染症や持続可能な開発目標=「SDGs」、それに気候変動など、世界的な新たな課題に戦略的に対応できるよう見直すべきだとして、7年前にODAの理念や指針を定めた「大綱」の改定も検討しています。

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