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イングランド銀行(英中央銀行)は5日、最新の金融安定報告書を公表し、英国および世界の経済見通しが悪化していると警告した上で、銀行に対して、嵐を乗り切るために資本バッファーを増強するよう求めた。

「英国と世界の経済見通しは著しく悪化している」とし、ウクライナでの戦況が鍵を握るとの見方を示した。

西側諸国はおしなべて、世界のエネルギー・コモディティー市場の動揺に苦慮している。国際通貨基金IMF)や経済協力開発機構OECD)などの国際機関は、英国は他の西側諸国よりもリセッション(景気後退)や持続的な高インフレに陥りやすいと指摘している。

英中銀は、国内の銀行は深刻な景気悪化を乗り切ることが可能な状態にあるとの認識を示す一方で、自己資本比率は依然として高いものの今後数四半期で若干ながらも低下する見込みだと指摘した。

金融行政委員会(FPC)のメンバーは、カウンターシクリカル資本バッファー(CCYB)比率を来年7月に倍の2%に引き上げることを確認。世界経済の動向次第で、この比率を引き上げ・下げのどちらの方向にも動かす可能性があるとした。